2018.10.21 |暮らし    3

猫が母になつきません 第119話 「はかない」

母はお世辞にもおしゃれといえるような人ではありません。その上、貧乏性でよそいきはだいたいタンスのこやしにしたまま流行おくれになり、ドライクリーニングしなくてはならない服も家で洗濯して台無しにしてしまう。最近は近所にできた激安衣料スーパーがお気に入りで、お買い得品を買ってきては私に「いくらだと思う?」と自慢げに聞きます。しかしサイズが合っていないことも多く、セール品なので返品もできずに私に着ろ着ろというのには辟易します。私もかつてはデザイナーとしてそれなりにおしゃれもしていましたが、今は毎日同じようなシャツとパンツばかり。そんな私が母が買ってきた「でかパン」をはいてしまったら…嗚呼、でもいつかはいてしまえる日が来るのかも。私が着ているものに微塵も興味のない猫と母との暮らしの中でおしゃれ偏差値を保つのは無理ってもんです。

【作者プロフィール】
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。

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第1話  「しらない」
第2話  「かたづけ」
第3話  「みかく」
第4話  「うめぼし」
第5話  「パソコンその1」
第6話  「パソコンその2」
第7話  「ない!」
第8話  「猫と母」

第9話  「けいたいでんわ」
第10話  「こっせつ その1」
第11話  「こっせつ その2」
第12話  「こっせつ その3」
第13話  「カルシウム」
第14話  「バイリンガル」
第15話  「すれちがい」
第16話  「ひとりじめ」
第17話  「かたおもい」
第18話  「ながでんわ」
第19話  「なぜここに」
第20話  「メメントモリ」
第21話  「きかない」
第22話  「スイートコーン」
第23話  「モシモシ?」
第24話  「いる!」
第25話  「ねがいごと」
第26話  「でまかせ」
第27話  「あかない」
第28話  「けいたいしない」
第29話  「できる」
第30話  「かくしんもてない」
第31話  「かくしんもって」
第32話  「こぐんふんとう」
第33話  「おさつ」
第34話  「しめる」
第35話  「ねむれない夜」
第36話  「怪談」
第37話  「そうじ」
第38話  「タイマー」
第39話  「かぎ」
第40話  「ねこにこばん」
第41話  「なつかない」
第42話  「けさないで」
第43話  「ふとん」
第44話  「さび」
第45話  「じかせい」
第46話  「おなかすいた」
第47話  「茶トラ」
第48話  「かえして」
第49話  「むかで」
第50話  「むかで─猫の場合─」
第51話  「今年もうめぼし」
第52話  「わびのごはん」
第53話  「ほんやく」
第54話  「さびのブラッシング」
第55話  「がいしょく」
第56話  「しょうじ」
第57話  「こけ」
第58話  「だかれる」
第59話  「茶トラ-その後」
第60話  「もちかえる」
第61話  「ひとりあそび」
第62話  「ハマる」
第63話  「ひみつへいき」
第64話  「にそくほこう」
第65話  「おどかしたい」
第66話  「やめない」
第67話  「かいたい」
第68話  「ねむりたい」
第69話  「あまもり」
第70話  「さびのごはん」
第71話  「うちまちがい」
第72話  「おなじです」
第73話  「ひっつき虫」
第74話  「あそんであそんで」
第75話  「ぶっとばす」

第76話  「メリークリスマス」

第77話  「おとしだま」
第78話  「ぶっとばしてみた」
第79話  「やっちまった」
第80話  「にげられる」
第81話  「むしして」
第82話  「ストレスはっさん」
第83話  「毎日アクロバット」
第84話  「しはんせいき」
第85話  「せいする」
第86話  「やぶる」
第87話  「ひじょうじ」
第88話  「つかえる」
第89話  「あける」
第90話  「立つ」
第91話  「はる」
第92話  「ちらかす」
第93話  「グルーミング」
第94話  「とまる」
第95話  「るーてぃーん」
第96話  「つかまえる」
第97話  「季節のめぐみ」
第98話  「しゃしん」
第99話  「ゆめ」
第100話「続・今年もうめぼし」
第101話「まだまだうめぼし」
第102話「ゆずれない」
第103話「ストップ再利用」
第104話「きづかれる」
第105話「いま?」
第106話「あっというま」
第107話「のまない」
第108話「つけない」
第109話「つかない」
第110話「ドライブスルー」
第111話「るすでん」
第112話「リフォーム」
第113話「かいかえる」
第114話「ピンク!」
第115話「足元注意」
第116話「にらまれる」
第117話「さがしもの」
第118話「こっせつ_その後」
第119話「はかない」
第120話「猫の手」
第121話「やればできる」
第122話「あっとうされる」
第123話「おしまくる」
第124話「ゆだんする」
第125話「いただく」
第126話「たべない」
第127話「いるやつ」
第128話「さむい」
第129話「きこえてる?」
第130話「いぞんする」
第131話「はいらない」
第132話「おかないで」
第133話「つける」
第134話「はなせる?」
第135話「あじみする」
第136話「きになる」
第137話「すいてた」

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▶コメント

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  1. イチロウ より:

    蛇足ですが、我が身はファッションやブランドとは無縁ながら、我が家の長男猫には、一流のものを買い与えていました。

    まず猫用ベッドは、あのLL〇〇〇〇へ特注の特大ベッドと毛布(共に“Tora”のネーム刺繍付き)を与え、首輪とネームプレートも別注したものを付け、「猫ちぐら」は産地へ別注し、猫タワーも一番有名なメーカーのものを据え付け、猫用食はサイ〇〇〇限定にしました。

    腎臓病罹患後は、米国から腎臓病用の薬剤等も取り寄せて、獣医さんお二人に診療を御願いしていました。

    今、長男猫が残した特大ベッドを抱き締めると、かすかに残り香が鼻を刺激します。 

    2+

  2. aiko より:

    私もデカパンを履いたら終わりだと思ってましたが、妊娠を機にデビューしてしまい、それからずっとお世話になってます╰(*´︶`*)╯

    4+

  3. イチロウ より:

    流行や特定デザイナーを追う方々は、収入があれば別ですが、それと似たバーゲン品で我慢しなければなりません。 バーゲンでは全てのサイズが揃っていることは稀ですので、我慢して買う方もおられるようですが、ご自身のサイズが変わることが無ければ、箪笥の肥しになり果てます。

    処が、私のように流行とは一切関わりのない軍用品サープラスが趣味のものは、例えば、数十年前のM65を変わりなく着ることに執着しています。 何十年かの間に、ただ、色合いがOD(オリーブ・ドラブ)からWoodland(森林迷彩)のものに代わった程度で、米国のサープラス屋の店先で買えます

    サープラス屋(Army Navy ○○等と言う店が多いです)は、別に米国に限らず、欧州も含めて、収入が低い我々庶民の味方なのです。 其処では、あらゆる生活必需品が安価で買えるのです。 

    お葬式でも、サープラス屋で買った米海軍の制服上下を着て出るのです。 勿論、徽章類は全て外して、ですが。 米国海軍の制服の色は、黒色に金属製のボタンまで黒染みたものなので、凝った喪服程度に見られるのです。 その昔には、これで同僚のお葬式の受付までやりました。

    ただ、寒くなっても軍用セーターは我が家では着用禁止です。 ドイツ連邦軍や英軍の毛糸のセーターは、猫の爪には弱いのです。 代わりにドイツ連邦軍のフリースを着ています。 錆びたドイツ語を使いドイツのサープラス屋から買いました。

    お母様にも如何でしょうか。 

    3+