2016.07.27 |暮らし 5
入居前に判断!「ブラック介護施設」を見分ける10か条
川崎市の老人ホームで起きた連続転落死事故が衝撃的だったのは、現場となった「Sアミーユ川崎幸町」が“いかにも”な格安老人ホームではなく、外観がきれいで経営母体も大企業だったことだ。
パッと見や謳い文句に乗せられていざ入居してみたら、実は「ブラック介護」だった――そんな目に遭わないために、事前に確認すべきチェックポイントを挙げた。

入居してから「ブラック介護施設」だったと後悔しないためにチェックすべきポイントとは
* * *
怪しい老人ホームチェックリスト10
1.45分以上の見学をさせてくれない
2.入り口に苦情ボックスがない
3.地元のタクシー運転手が場所を知らない
4.フロアに尿臭が漂っている
5.車いすのタイヤの空気が抜けている
6.居室が「何もなくてきれい」
7.入居者には丁寧だが、職員同士は横柄
8.食事のときに職員の付き添いがない
9.夜間のシフトが入居者15人以上に職員1人
10.HPに大げさな謳い文句が載っている
どうすれば「ブラック介護」の老人施設を見分けられるか
ホームページで「入居金0円」「スタッフ研修が充実」「24時間スタッフ常駐」などを謳い文句にしていた「Sアミーユ川崎幸町」。だが、現実には連続転落死事故や介護職員による虐待など深刻な問題が相次いだ。
親あるいは自分自身が入居する際には本当に安心できる介護施設を選びたいが、どうすれば「ブラック介護」が横行する危険な老人ホームを見分けることができるのか。
入居を決める前に実際に施設を見学にいくのは絶対条件だが、その時にチェックすべきポイントについて介護ジャーナリストの小山朝子氏はこう語る。
「まず施設の入り口や壁を見てください。そこに何もなかったら良心的な施設とはいえないかもしれません。良い施設では、例えば『苦情ボックス』のようなものが置いてあり、利用者や家族の声をくみ取っている。また、それにどう対処したかを、家族が来た時にそれが見やすい場所に掲示してあります。そうした情報公開が何もないような“閉じられた”施設は危険です」
施設によっては月に1回など定期的に利用者家族の懇談会が開かれているところもある。それも“開かれた施設”かどうかの目安になる。
ロビーに施設で行なわれた行事やイベントの楽しそうな写真が飾ってあれば、普段の雰囲気を知るうえでの参考になるだろう。
施設案内が始まったら、まず廊下を歩く際に、天井を注意して見ることが大切だ。Sアミーユ川崎幸町では「入居者の自由」を理由に監視カメラが設置されておらず、それが結果的に転落事故の真相究明を妨げている。
「自由というのは安全が確保されてこその自由です。施設の事故防止のために必要な監視カメラは設置されてしかるべきです」(前出・小山氏)
入居者フロアでの臭いをチェック
入居者がいるフロアに足を踏み入れたら、視覚だけでなく、嗅覚も使わなければならない。玄関口ではわからないが、フロアや入居者の居室からアンモニア臭などが漂っていれば、排泄物の処理などが適正に行なわれていない可能性がある。入居者の入浴がおろそかにされているために、体から臭っていることも考えられる。
「要は衛生管理や消臭がきちんとできていないということです。また、共用スペースが臭ければ、居室を開けっ放しで排泄介助をするなど、入居者のプライバシーも守られていないかもしれません」(前出・小山氏)
実際に父親を老人ホームに入居させている人からは、こんな声が聞かれた。
「父は大便をもよおすとベルを押してスタッフに来てもらい、トイレに移動させてもらって用を足すんですが、ベルを押しても職員がなかなかきてくれない。それでお漏らししてしまうことが多く、室内はいつも便臭くて不衛生でした」
入居者の口腔ケアはちゃんとされているか
入居者自身の“臭い”では、口臭も重要なポイントだ。
「実際に入居している人と話してみて、口臭がきつければ、口ケアがされていない証拠です。口ケアは今、高齢者の健康問題のカギとして注目されています。食後にしっかりとケアしないと、食べ物の残滓が誤って肺に入って肺炎を起こしてしまい、肺炎は高齢者にとって命取りになるからです。認知症予防にも口ケアが効果的だといわれています」(前出・小山氏)
「何もなくキレイ」な居室は怪しい
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記者も意見を言ってる人も、現場を知らないのでしょうね。生け花を生けたくても、それを食べてしまう方がいる。毎日介護員を罵倒する家族や入居者もいる。それでも必死に頑張っている介護員について、何も書かれてない。そんな介護員を軽くバカにした上に、介護員が最も気を使う食事時間に、あえて見学して集中させず事故を煽る事をしろと書いている。大学の教授がこの人達でなくて良かった。先生方は、とりあえず5年現場入ってこい。研修が必要なら受け入れるよ。
真っ当な施設とはコミュニケーション力がある施設だよ。どんな問題があっても、きちんと向き合って話し合う。どんな入居者でも受け入れる。お金が無くても断らずに、一緒に対応策を考える。それが福祉。あなた方が言ってるのは、ホテル。
夜勤15名を2名体制は、少数派の施設の話です。
基準上は、グループホーム9名、特養20人に対して1人が配置基準ですので、15名を2人でみているのは、現実から離れた数値だと思います。専門家からみると取材している人が無知だということは明白だが、一般の人がこの記事を鵜呑みにされると怖いと思いました。
食事の時間に見学がおすすめって書いてあるけど、入居されてる方にとっては、いい気分はしないんじゃないかな?
ご飯食べてるところをジロジロ見られるわけでしょ⁉常識で考えたら御飯時によその家にはいきませんよね。
入居されてる方にとってはその施設が家だと思うんですけど…
三回のお食事とおやつは、提供されているもの、肉食少な目の献立が毎日のように出されていて一見すると、ヘルシーなメニューにみえます。
しかし、アルブミンやたんぱく質摂取が多くない方も多そう。
そのため、重大な疾患を患っている方もいるようですが、はっきりとそうだとも監視しているわけでもないので、いえませんけど。
おっしゃる通りだと思いますが、介護職員って受け身だからしんどいことを語ってくれる所ってないですよね、
施設の中では暴言暴力唾を吐きかけられたりしたこともありました、家族の中には家でとてもじゃないが面倒みれないと泣きついて預けられる方は比較的理解力あり、我々職員も接しやすいですが、
要介護1位で施設に預けられ施設にて進行し他者の物品を取ったりし、それを伝えてもうちの親はそこまでボケていません!って話にならない方も多々おられます、こういうのも取り上げて頂きたいものです。
綺麗事だけでは介護なんてできない、職員も人間ですから、