2019.01.20 |暮らし    3

猫が母になつきません 第132話 「おかないで」

お米を入れたガラスジャーはずっと前から作り付けの食器棚の真ん中の段に置かれていました。もちろんそれのせいで棚が壊れることはありません。この件に限らず「この木を切らないと家が壊れる」とか「ここに車を停めると塀が壊れる」とか、母が主張する原因と結果はいつも「「風が吹くと桶屋が儲かる」くらい遠いうえに言い出したらききません。先日エアコンの室外機の上にダンボール紙がかぶせてあったので理由を聞いたら、すごーく長い説明をしてくれたのですが全く意味不明で。たぶん理屈ではなく「上には何かをかぶせたい、下には何かを敷きたい」というおばあちゃんの習性がそうさせるんでしょう。かぶせずにはいられないのです。明日もきっとうちの米びつはテーブルの上に置かれていて私は棚にそれを戻します。毎日の小さなルーティーンがまたひとつふえるかも…。

【作者プロフィール】
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。

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第1話  「しらない」
第2話  「かたづけ」
第3話  「みかく」
第4話  「うめぼし」
第5話  「パソコンその1」
第6話  「パソコンその2」
第7話  「ない!」
第8話  「猫と母」

第9話  「けいたいでんわ」
第10話  「こっせつ その1」
第11話  「こっせつ その2」
第12話  「こっせつ その3」
第13話  「カルシウム」
第14話  「バイリンガル」
第15話  「すれちがい」
第16話  「ひとりじめ」
第17話  「かたおもい」
第18話  「ながでんわ」
第19話  「なぜここに」
第20話  「メメントモリ」
第21話  「きかない」
第22話  「スイートコーン」
第23話  「モシモシ?」
第24話  「いる!」
第25話  「ねがいごと」
第26話  「でまかせ」
第27話  「あかない」
第28話  「けいたいしない」
第29話  「できる」
第30話  「かくしんもてない」
第31話  「かくしんもって」
第32話  「こぐんふんとう」
第33話  「おさつ」
第34話  「しめる」
第35話  「ねむれない夜」
第36話  「怪談」
第37話  「そうじ」
第38話  「タイマー」
第39話  「かぎ」
第40話  「ねこにこばん」
第41話  「なつかない」
第42話  「けさないで」
第43話  「ふとん」
第44話  「さび」
第45話  「じかせい」
第46話  「おなかすいた」
第47話  「茶トラ」
第48話  「かえして」
第49話  「むかで」
第50話  「むかで─猫の場合─」
第51話  「今年もうめぼし」
第52話  「わびのごはん」
第53話  「ほんやく」
第54話  「さびのブラッシング」
第55話  「がいしょく」
第56話  「しょうじ」
第57話  「こけ」
第58話  「だかれる」
第59話  「茶トラ-その後」
第60話  「もちかえる」
第61話  「ひとりあそび」
第62話  「ハマる」
第63話  「ひみつへいき」
第64話  「にそくほこう」
第65話  「おどかしたい」
第66話  「やめない」
第67話  「かいたい」
第68話  「ねむりたい」
第69話  「あまもり」
第70話  「さびのごはん」
第71話  「うちまちがい」
第72話  「おなじです」
第73話  「ひっつき虫」
第74話  「あそんであそんで」
第75話  「ぶっとばす」

第76話  「メリークリスマス」

第77話  「おとしだま」
第78話  「ぶっとばしてみた」
第79話  「やっちまった」
第80話  「にげられる」
第81話  「むしして」
第82話  「ストレスはっさん」
第83話  「毎日アクロバット」
第84話  「しはんせいき」
第85話  「せいする」
第86話  「やぶる」
第87話  「ひじょうじ」
第88話  「つかえる」
第89話  「あける」
第90話  「立つ」
第91話  「はる」
第92話  「ちらかす」
第93話  「グルーミング」
第94話  「とまる」
第95話  「るーてぃーん」
第96話  「つかまえる」
第97話  「季節のめぐみ」
第98話  「しゃしん」
第99話  「ゆめ」
第100話「続・今年もうめぼし」
第101話「まだまだうめぼし」
第102話「ゆずれない」
第103話「ストップ再利用」
第104話「きづかれる」
第105話「いま?」
第106話「あっというま」
第107話「のまない」
第108話「つけない」
第109話「つかない」
第110話「ドライブスルー」
第111話「るすでん」
第112話「リフォーム」
第113話「かいかえる」
第114話「ピンク!」
第115話「足元注意」
第116話「にらまれる」
第117話「さがしもの」
第118話「こっせつ_その後」
第119話「はかない」
第120話「猫の手」
第121話「やればできる」
第122話「あっとうされる」
第123話「おしまくる」
第124話「ゆだんする」
第125話「いただく」
第126話「たべない」
第127話「いるやつ」
第128話「さむい」
第129話「きこえてる?」
第130話「いぞんする」
第131話「はいらない」
第132話「おかないで」
第133話「つける」
第134話「はなせる?」
第135話「あじみする」
第136話「きになる」
第137話「すいてた」

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▶コメント

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  1. セリニ より:

    うちの母も、ある日突然に本棚から本を床に出していたので、何してるのかと聞いたら、本の重みで床が抜けるから!
    でも、結局床に置いてるから同じなんじゃ…と思いますが、その場で直すとワーワーうるさいので、夜中に母か寝てしまったあとで戻してます…!( ̄- ̄)ゞ

    4+

  2. イチロウ より:

    話題から外れるかも知れませんが、お米を硝子の容器に入れて置かれるのは危なくはないでしょうか。 

    最近の様に地震が多いと、仮に、振動でガラス容器が破れたりしますと、ガラスの微細な破片がお米と混じり、食べられなくなるのではないのでしょうか。 

    加えて、お米の量が少ないので持ち歩くことが可能なのでしょうが、市販のお米ならば、最低でも五キロ程度の量があるので、ガラス容器も相当な大きさでしょう? 何キロもの重量のあるものをお母様が持ち運ばれると危険でしょう?

    因みに、我が家では、キッチンから硝子製のもの、即ち、食器からあらゆる容器に至るまでの製品で硝子製のものを一掃しました。 代替品は、全てステンレス製のものです。 猫の使う食器類も全てステンレス製に替えました。

    今は、第二段階として陶器製のものを一掃することにしています。

    以前、ガラス製の食器を割り、危険と覚ったからです。 自分も歳とると危険だ、と。

    今では、猫の陶器製食器も長男猫が使っていたものを一式のみ、仏壇に供えているだけです。

    殆どの食器が米軍用の一体成型のものと、インドの食器に代わりました。 予備として、キャンプ用の食器を二揃い用意しています。 

    これで、山に行けなくなっても元気な頃を思い出して食事が可能、と独り得心しています。

    3+

  3. ブレンダ☆ より:

    私の母も理屈に合わないこと、合理的で無いことにこだわる時があります。
    イラッと来ます。そう言った事で怒ると自己嫌悪に陥りますから、多少は我慢します。
    老母達の生態が私には分かりませんので、こういったこだわりは、私の母だけのことと思っていました。nurarinさんのお話は老母の生態の参考になります。
    「生態」なんて言葉を使って!とお怒りになる方もいると思いますが、私には老母は違う次元の生き物な感覚があります。
    どうしてたった一つのことをするのに「これからお母さんは〇〇をする」といちいち騒ぎながらでないと作業ができないのか、どうしていつも世界は自分中心に回り、家族が母に従うのが当然と思うのか、絶えず喋り、口を出さずにはいられないのか、私には理解が出来ない事が多いです。

    5+