2019.02.28   

長生きしたければ【唾液】を出す!量、質が向上する方法

 唾液には、驚くほど多くの健康成分が含まれているという。分泌量が減るとがんや動脈硬化の危険性が高まるとも。

→唾液が少なくなると脳卒中、がん、心筋梗塞も!?あなたの唾液力をチェック

→【唾液】のすごい力を解明!健康成分、減ると高まるリスクとは

 唾液の量を増やし、質を高める方法を紹介する。

唾液の量を増やす

 唾液の量を増やすには1日1~1.5ℓの水分を摂るのが大前提。

 まずは、唾液がどこから出るかチェック!

唾液腺の位置を表した絵

唾液は、耳の下部耳下腺、あごの深部の顎下腺、舌の下部の舌下腺の3か所の唾液腺から分泌される

 以下の方法で唾液の分泌アップを目指しましょう。

【1】マッサージする

 マッサージする 唾液を分泌する唾液線には、<1>耳下腺、<2>舌下腺、<3>顎下腺の3つがある。それぞれの唾液腺をマッサージで刺激すると、唾液が出やすくなる。耳下腺では、消化に必要なサラサラした唾液が作られ、舌下腺では免疫力の高いネバネバした唾液だけが作られる。顎下腺では、サラサラとネバネバの両方を作っている。口の中は、サラサラとネバネバ両方の唾液が同じ量あるのが理想的。食事前や、緊張して唾液がネバネバした時などは耳下腺をマッサージするのがおすすめ。

●耳下腺マッサージ 

耳たぶの前方、奥歯のあたりに、人さし指・中指・薬指を当て、円を描くようにゆっくり揉む。目安は約2分で10回程度。

●舌下腺マッサージ 

 あごの骨の中央、舌の真下あたりのくぼみに親指を当て7〜10回やさしく押す。免疫力の高いネバネバ唾液が分泌される。

●顎下腺マッサージ

 やや上を向き、あごの下のくぼみにこぶしをはめこみ、前後に10回以上動かす。サラサラとネバネバの両方の唾液が出る。

【2】食材は大きめに切る

 よく噛むと顔の表情筋が動くため、唾液腺への刺激になり、自然と唾液量をアップさせられる。そのため日頃から、たくさん噛めるような調理法を工夫することが大切。例えば、食材を大きく切ったり、たくあんやせんべい、するめいかなど、硬めの食べ物を選んで食べるのがおすすめ。キシリトールなどの甘味料を使ったガムを噛むのも唾液量を増やすのには効果的。

【3】抗酸化作用の高い食品を摂る

 抗酸化作用の高い食べ物は、唾液量を増やしてくれる。特に以下がおすすめ。食事で摂れない場合はサプリメントでもよい。

1.いわしやさばといった青魚、オリーブ油などに含まれるコエンザイムQ10
2.玉ねぎや長ねぎなどに含まれるケルセチン
3.もずくやめかぶなどに含まれるフコダイン
4.トマトなどに含まれるリコピン
5.レモンやいちごなどに含まれるビタミンC  

【4】ツボを押す

 唾液の分泌を促すには、ツボ押しも効果的。特に、手のひらにある「口瘡点(こうそうてん)」というツボがおすすめだ。逆に唾液が出すぎて困っている人は、手首にある「中泉」や、腕にある「外関」のツボを押すと調整できる。

●唾液の分泌を促すつツボ「口瘡点」は手のひら側の、指の付け根にある。そこを親指で5秒ほど押し込む。これを左右それぞれ10回繰り返す。

●唾液の分泌を整えるツボ

「中泉」は中指と人さし指の骨と手首のしわが交差するくぼみにある。「外関」は手首のしわから指3本分ひじ側にある。親指でそれぞれ20〜30回押す。

唾液の質を高める

 唾液力は量だけでなく質も大切。「IgA」などの健康成分が豊富に含まれていなければ、意味がない。そのためには、“腸内環境作り”がカギとなる。

 唾液の質をアップさせるには、「食事」「運動」「生活習慣」がカギを握る。まず食事面。乳製品や食物繊維を毎日継続して摂ることが大切だ。

「乳製品や食物繊維がおすすめなのは、腸内環境によい影響を与えるから。腸と唾液腺は影響し合っているため、腸内環境が活性化すると、唾液腺も刺激されてIgA含有量が増えるんです」(神奈川歯科大学大学院口腔科学講座の教授槻木恵一さん・以下同)

 特にヨーグルトを毎日約110g食べ続けると、2か月後には唾液量とIgA含有量が増えることが実験でも証明されている。

 食物繊維にも乳酸菌同様、腸管を刺激して唾液中のIgAを増やす作用がある。いもやれんこん、海藻などがおすすめだ。そのほか、緑茶も“良質な唾液”を出すのに効果的。茶葉に含まれる抗酸化成分カテキンを摂るとIgAの量が増えることが実験で立証されている。特に、ぬるめの湯で抽出した緑茶の方が、カテキン含有量が多い。

 また、シークワーサーや大豆食品も抗酸化作用の高い唾液を作り、アーモンドやくるみなど、必須アミノ酸の1つであるトリプトファンを多く含む食品を摂ると、睡眠を促すメラトニンが唾液に増える。ただし、いずれも“毎日摂り続ける”ことが大切だと覚えておこう。

 逆に、レモンや酢の物、梅干しなど酸味の強い食材は控えたい。これらは唾液を多く出すのによさそうだが、歯の成分を溶かす危険性の方が高いため、ほどほどにした方がいい。

 脂質の多い揚げ物なども、食べすぎると、唾液中のIgAを減少させ、免疫力低下につながるので要注意。

  運動面では、ストレッチをすると、唾液の質が向上するという調査報告がある。例えば、5〜10分程度の体操(下図参照)でもいい。軽いウオーキングやヨガもおすすめだ。ただし、激しい運動はNG。体内に活性酸素が発生してIgAを減少させてしまうからだ。  

 生活習慣では、毎朝食事前に歯をみがくのがいいという。

「朝、起きたばかりの口内は細菌まみれ。朝ご飯を食べることで、虫歯菌や歯周病菌が腸内に流れ込んでしまうので、その前に洗い流しましょう」 

 上に記した量を増やす方法と併せて行い、“唾液美人”を目指そう。 

IgAを増やす体操

 ストレッチは血行をよくするだけでなく、唾液の質も高めてくれる。以下は、槻木さんがすすめる体操。

「この体操は、5~10分と短時間ででき、ストレスや肩こり緩和にも効果的。休憩時間に試してみて」

【1】指の腹を使って頭をマッサージ

 耳の上からこめかみ周辺の側頭部を指先で押す。回数や強さは気持ちいいと感じる程度で。頭もスッキリする。

【2】胸を反らして肩のストレッチ

 左右の手をそれぞれの肩にのせて、胸を反らすように腕を後ろに引く。固まった肩の筋肉を伸ばし、肩こりを解消。

【3】胸と腕を広げて上半身を伸ばす

 胸を反らすように、両手を広げて伸ばす。胸を広げることで、呼吸も楽になる。

 

【4】腕をたたいて筋肉をほぐす

 腕を軽くたたく。肩から腕、腕から肩へと移動させながらたたくことで腕の筋肉がほぐれ、血行もよくなる。

【5】固まった腰の筋肉をほぐす

 こぶしで腰の周辺を軽くたたく。固まった腰の筋肉をほぐして、血液の流れを改善する。

【6】最後に大きく深呼吸して終了

  立ち上がって、大きく深呼吸をする。肺に新鮮な空気が入ることで血流が活性化する。

参考文献/『唾液サラネバ健康法』槻木恵一著(主婦と生活社)

イラスト/尾代ゆう子

●女性セブン2019年2月14日号

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