2019.05.23 |暮らし   

コーヒーの健康効果【まとめ】|コーヒーはいつ、何杯飲むのが体にいいのか

 忙しい仕事の合間や介護中で一息つきたいとき、気持ちをシャキっとしたときなど、「コーヒーを一杯」という人も多いだろう。

 コーヒーは健康にいいという説もあるが、健康効果を下げてしまう説も。健康にまつわるコーヒーの話題をまとめてご紹介。コーヒーのお供に、お読みください。

ホッとコーヒーブレイク。でも飲み方の工夫で健康効果を上げたり、下げたりも…

高温で焙ったコーヒー豆から発生する成分に発がん性リスク!?

 米ロサンゼルスの裁判所が下した、“コーヒーの発がん性リスクに関する警告を表示するべき”との判断で、問題となったのは、コーヒー豆を焙煎する時に生じる化学物質のアクリルアミドだ。このリスクについて、医学博士の栗原久さんは、次のように解説する。

「120℃以上の高温で焙ったコーヒー豆には、アクリルアミドが発生します。これには発がん性があり、コーヒー豆1kgあたり0.24mg入っています。がんのリスクが高まるのは、何年にもわたって毎日20杯以上飲む場合です。1日1~3杯飲む程度なら、健康効果の方が高いことがわかっています」

朝、目覚めの1杯はむしろ逆効果。朝食の後がベスト

 目を覚ますため、起き抜けの1杯を習慣にしている人も多いが、胃が空っぽの状態でコーヒーを飲むのは避けたい

「朝起きると交感神経が活発になるため胃の血流量が減った状態になっており、胃の消化力も弱まっています。コーヒーに含まれるカフェインには、消化促進効果がありますが、胃が空っぽの状態で飲むと、かえって刺激になり、胃の粘膜が傷ついてしまいます。これは、起き抜けだけではなく、空腹時も同様です」(栗原さん・以下同)

 朝起きたらまず、コップ1杯の水を飲んで、睡眠中に失われた水分を補給する。それから朝食と一緒に、あるいはその後に、コーヒーを飲むのがベストなタイミングだ。

コーヒーの香りをかぐとα波が出て脳がリラックスする

 コーヒーには覚醒作用があり、血液の循環がよくなるので、飲めば気分がスッキリする。また、コーヒーの香りをかぐと脳からα波が出て、リラックス効果が高まるという研究結果もある。

香りを充分に楽しんでから飲むと、日頃のストレスも軽減されますよ」

肝臓がんのリスクを下げる効果も

 発がん性が疑われたコーヒー。だが、一部のがんのリスクを下げる、という報告もある。

「2005年に国立がん研究センターが、コーヒーの摂取は、特に“肝臓がんの予防効果がある”と報告しています。

 そもそも肝臓には体内の有害物質を解毒・分解し、老廃物を出す役目があり、その過程で細胞がダメージを受け、その都度、肝臓は新しい細胞を作って修復を行います。この時、ダメージが残ったままだと間違って細胞を作ってしまい、それががんになるのです」

 2005年の研究によると、コーヒーをまったく飲まない人に比べて、1日1~2杯飲む人は、肝臓がんのリスクが半分ほど下がるという結果が出ている。

「コーヒーとの因果関係はまだ研究中ですが、1つ考えられるのはカフェインの効果です。カフェインには基礎代謝を上げる効果があるのがわかっており、コーヒーを飲み、カフェインを摂取すれば、肝臓細胞の代謝も上がるので、ダメージの修復も加速。すると、細胞の再生も早くなり、がん細胞の発生も抑えられるのではないかと考えられています」

 また、コーヒーには抗酸化力の高いポリフェノールも多く、現在、がんとの因果関係を調べる研究も進んでいる。

1/4の日本人がコーヒーを飲むと情緒不安定になる

 コーヒーを飲むと眠気が覚める一方で、不安な気持ちになるという人が一定数いる。 その原因も日本人の体質に由来するものではないかと考えられている。「日本人には、日本人特有の体質があり、それは他のどの国民とも違う」という視点だ。

『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』(講談社)の著書がある医師の奥田昌子先生によると、日本人を含むアジア人は、カフェインで不快な症状が起きやすいタイプの遺伝子を持つ人が半数いるとのこと。

 特に日本人の4人に1人はコーヒー2杯分程度のカフェインを摂取すると、不安定な気持ちになるという報告もある。一方、白人やアフリカ系では、そういった人は稀。不思議なことに、同じアジア人でも中国人はカフェインが合わない人は少数派なのだと

 本当は苦手なのに、周囲に合わせてコーヒーやカフェインの多いお茶を飲んでいた人は、無理せずにジュースなどに切り替えた方がよさそうだ。

コーヒーのカフェインが体質に合わない人の割合を示した世界地図

4分の1の日本人がカフェインに弱い

1日4杯飲むと認知症予防になる

 神経内科医で米山医院院長の米山公啓さんによると、コーヒーには集中力を保つ効果があり、1日に3~4杯飲む人は、飲まない人に比べて認知症発症リスクが65%も低下。脳を刺激するカフェインと、脳神経細胞が傷つくのを防ぐクロロゲン酸はインスタントコーヒーにも含まれるという。クロロゲン酸は、インスタントコーヒーにも含まれるため、ドリップコーヒー、インスタントコーヒーのどちらでもOK。

 毎日のコーヒーがかかせないという人は多いはず。自分に合った飲み方で、コーヒーを楽しみ、健康につなげたいですね!

※初出:女性セブン

●「海藻を分解できるのは日本人だけ」など 最新研究でわかった日本人の驚くべき体質

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