2019.06.15 |サービス   

介護施設訪問レポート|自立時に入居し看取りまで対応!住宅型有料老人ホーム<前編>

 高齢者向けの住宅の中から、話題の施設をピックアップ。記者が訪問し、施設で働く人の思い、設備、サービスなどをレポートする。今回は、神奈川県横浜市にある住宅型有料老人ホーム「ナーシングホーム横浜・長者町」だ。

ナーシングホーム横浜・長者町

 横浜市営地下鉄ブルーライン「伊勢佐木長者町」駅より徒歩2分、JR「関内」駅から徒歩7分。横浜の中心部からほど近い場所にある「ナーシングホーム横浜・長者町」。住宅型有料老人ホームとして8年目を迎えるこちらには、自立の人向けの一般居室と見守りや介護を必要とする人向けの介護居室が用意されている。

住宅型有料老人ホームの外観

大通り公園も近く、申し分のない住環境

自立型と介護型の居室を持つ利点とは?

「ナーシングホーム横浜・長者町」の特徴は自立の状態で入居し、介護が必要になったら同じ建物の介護フロアに移り住めること。医療機関との連携により看取りまで行っているので、自立の状態で入居してから、最期の時まで過ごすことができるという。

「6階から9階は自立型の一般居室、3階から5階は介護居室とフロアごとに分けています。3階は医療依存度が高い方、4階は一部介助、5階は自立に近い方のためのフロアにしています。6階では元々飼っていたペットと一緒に住むことができます」(運営会社YSナーシング取締役の菅野智さん)

 介護居室に移り住むタイミングについては杓子定規に判断するのではなく、入居者本人や家族とも相談しながら判断していくという。

「介護居室に移るかどうかを判断するための基準は、あえて明確にはしていません。例えば要介護3でも、認知症がなくてご自分のことがある程度できればヘルパーさんに来て頂くなど、外部サービスを利用しながら一般居室にそのままお住まい頂けます。私たちスタッフから見て、1人ではそろそろ危ないだろうという段階になってからお声がけをしています」(ナーシングホーム横浜・長者町施設長の笠間恵さん)

「自宅からいきなり介護居室に移り住むことに抵抗がある方も、ワンクッションとして自立型のお部屋で生活ができるので、抵抗が少なくご入居できます」(運営会社YSナーシング常務取締役の一柳昌太郎さん)

住宅型有料老人ホームの職員

開設当初から運営の中心を担ってきた笠間さん(左)と一柳さん(右)

住心地と安心を両立させた一般居室

 自立の人の向けの一般居室は、4フロアに全46室用意されている。1人用タイプは18室(35.7~36.9平方メートル)、2人用タイプは28室(42.1~64.6平方メートル)となっており、ライフスタイルに合わせて選べる。各居室は段差のない作りになっており、玄関の1.5cmのあがりかまちにもスロープを設置するなど細かい部分まで配慮されているのがうれしい。

住宅型有料老人ホームの居室

明るく快適な室内

住宅型有料老人ホームの内廊下

内廊下になっているので静かな環境

 IHクッキングヒーターのシステムキッチンがあるので自炊も可能で、床暖房が入っているので冬は暖かい。緊急通報ボタンやカメラ付インターフォン、警備会社のホームセキュリティなど安全安心のための備えも万全だ。

「緊急時の連絡方法を3つ用意しています。非常ボタンが部屋の中央とトイレ、お風呂場にあり、こちらを押すとスタッフのいる事務所に連絡が入ります。警備会社のALSOKのホームセキュリティも導入していて、直接ALSOKに連絡が入り、そこから私たちに連絡が入ります。3つ目は、当番の職員が24時間持っている緊急対応の携帯電話です」

住宅型有料ホームの室内セキュリティ

持ち運びもできる緊急ボタンも用意されている

 高齢者が気を付けたい入浴中の事故への配慮もされている。足の方の壁に緊急ボタンがあると目には入りやすいが、いざという時は体が浮いてしまい、実は押すのが難しいという。そのために押しやすい手すりの近くに緊急ボタンを設置しているそうだ。

老人ホームの浴室内の緊急ボタン

緊急ボタンの設置場所にもこだわりが

老人ホームの段差のない浴室

転倒事故防止のために浴室の入口段差をなくしている

 いざという時の安心感を持ちながら、通常のマンションと同じように生活を送れる一般居室。外出の制限はなく、家族が訪れるのももちろん自由。将来に備えて、入居者本人が決めることが多いというのもうなずける。

老人ホームのフロア別のゴミ捨て場

ゴミ捨て場が6~9階の各フロアにあるので、いつでも楽に捨てられる

老人ホームの防災備蓄倉庫

災害に備えた備蓄もバッチリ

最期まで自分でトイレに行けるように配慮された介護居室

 介護居室は3フロアに63室が用意されている。18.04平方メートルのタイプが60室、22.52平方メートルのタイプが3室。その全てができる限り自力で生活できるように配慮された作りになっている。特徴的なのがベッドからトイレまでの動線が短く、移動しやすいようになっていること。体の自由が段々きかなくなってきても、できるだけ長く自力でトイレに行き、排泄ができるように考えて作ったという。また、居室外にも季節のものやかさばる介護用品の収納スペースが全居室に設置されているので、部屋を有効活用できるそうだ。

「ベッドに寝ている状態からトイレに行くまで1つの動作で行けます。そのため、介助をされる側もする側も負担が少なくて済みます。排泄を最期の時まで自力でするということを重視しています」(菅野さん)

老人ホームの居室のトイレ

扉が閉まるので、普段は仕切っておくこともできる

 生活の質を左右するお風呂にも力を入れている。全て個浴になっているので人目を気にすることなく、ゆっくりと楽しむことができる。

「お湯はお一人おひとりで替えて、1人1時間くらいかけて、ゆっくりと入って頂いています」(笠間さん)

老人ホームの機械浴

機械浴の設備も整っている

 いかがだっただろうか。前払金の追加負担はなく、月額利用料の変更だけで介護居室に転居できるので、先々の不安を持たずに暮らすことができそうだ。

撮影/津野貴生

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【データ】
施設名:ナーシングホーム横浜・長者町
公式WEBサイトhttps://www.yuyuassist.co.jp/choujamachi/
所在地:神奈川県横浜市中区長者町3-7 YS長者町ビル
最寄駅:横浜市営地下鉄ブルーライン「伊勢佐木長者町」駅より徒歩2分
JR「関内」駅から徒歩7分
類型:住宅型有料老人ホーム
事業主体:株式会社YSGホールディングス
敷地面積:1124.37平方メートル
延床面積:6917.22平方メートル
室数:109室
入居要件:自立、要支援
構造:鉄骨コンクリート造、地上9階地下1階
開設年月日:2011年7月1日
料金:前払金+月額利用料
(1)一般居室(75~85歳に入居した場合の具体例。原則、年齢制限はないが前払金総額、償却期間が異なる)
入居前払金:2200万円~4588万5000円
月額利用料:
1人で入居の場合15万336円(内訳:家賃0円+食費7万4736円+管理費7万5600円)+実費(電気、水道、電話料金等)
2人で入居の場合26万8272円(内訳:家賃0円+食費7万4736円+管理費11万8800円)+実費(電気、水道、電話料金等)
(2)介護居室
前払金:90万円~1750万円
月額利用料:24万7016円~37万7016円(内訳:家賃2~15万円+食費7万4736円+管理費10万8000円+生活支援費4万4280円)

※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。

●スタッフが「できることは見守る」グループホーム(認知症対応型共同生活介護)<前編>

●認知症の人が共同で調理や掃除。家庭的な暮らしを送れるグループホーム(認知症対応型共同生活介護)<後編>

●安心して充実したシニアライフを過ごせる!自立型介護付有料老人ホーム

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