2016.08.13 |暮らし   

生活視点の「ライフマネージャー」を配置した介護付有料老人ホーム<前編>

ソナーレ祖師ヶ谷大蔵

「ソニーが介護に参入した」

 これを聞いて何をイメージするだろうか。家電で培った技術をちりばめている、ソニーの創業者の理念が活きている…など様々な想像が浮かんでくる。それを確かめに「ソナーレ祖師ヶ谷大蔵」に行ってきた。

施設_ソナーレ_1

低層の住宅街に馴染む温かみのある外観

 小田急小田原線の祖師ヶ谷大蔵駅からわずか徒歩4分の静かな住宅街に佇む「ソナーレ祖師ヶ谷大蔵」。運営しているのはソニー・ライフケアグループの一員 であるライフケアデザイン株式会社だ。ソニー・ライフケアグループ初の新設ホームとして2016年4月1日に開設された。

 鉄筋コンクリート造りの地上3階建て。落ち着いたクリーム色で、周囲に自然に馴染んでいる。入り口を入ってすぐの1階のラウンジには暖炉と蓄音機。ソニーの家電はない。

施設_ソナーレ_2

蓄音機も暖炉も本物を揃えている

 出迎えてくださったのは、山田悟氏と中静道子氏のお二人。お二人とも温かい笑顔が印象的だ。中静氏はソニー・ライフケアの広報、山田氏はソナーレ祖師ヶ谷大蔵の「ライフマネージャー」。そう、この聞き慣れないライフマネージャーという存在がソナーレ祖師ヶ谷大蔵を魅力的なものにしているのだ。

「Life Focusというコンセプトを実現させるために、ライフマネージャーという職種を設けました。山田がその初代として、ソナーレ祖師ヶ谷大蔵に常駐し、その確立に向けて行動しています」(中静氏)

「ライフマネージャーとは、介護業界で一般的にある職種ではなく当社オリジナルのものです。ケアマネージャーとは違う立場です」(山田氏)

施設_ソナーレ_3

「ソナーレ祖師ケ谷大蔵」のライフマネージャー・山田氏

「Life Focus」 というコンセプトは、“ご自身らしさの追求”という考えを根本に、できるだけ希望の叶う生活の実現を目指すことを意味している。その支援を行うライフマネージャーは、生活視点に特化して入居者の生きがい、その人らしさの実現に向けて行動している。ホームに常駐し、入居者と日々顔を合わせながら、介護視点のケアマネージャーとこのライフマネージャーが両輪となって運営にあたっているのだ。例えば、コレクションを持つほどのワイン好きの入居者主催でワインを楽しむ会を開催するなど、入居者とも密なコミュニケーションをとっている。山田氏と話をしていると、入居者のリハビリの状況や家族のことが自然と出てきて、日頃から密に入居者と接していることが感じられた。

「通常、入居者の方を援助するために必ずケアプランを作りますが、当社ではライフプランという独自のプランも作っています。そのために入居者の方からライフヒストリーの聞き取りを行っています。今後どういった生活を送りたいのか、どういった希望、願いを持っているのかをライフマネージャーがしっかりつかんで、ライフプランに反映させています」(山田氏)

「ライフプランは、ケアプランから一歩踏み込んで、それぞれの入居者の方の希望を叶えるためのサービスを提供する上で必要な計画です。山田は元々このライフマネージャーを検討していた企画担当者で、新設ホームに配置するにあたっては外部から採用することも考えていました。最終的には、企画した本人が初代として担当することになりました」(中静氏)

 ライフマネージャーがいることで、入居者は介護サービスの提供を受けるというだけでなく、ホームでどういう生活を送りたいか、どんな希望を叶えたいのかを考える機会を持つことができる。これは入居者だけではなく、その家族にとっても大きな喜びになるだろう。また、ライフマネージャーは多くの専門職をつなぐ役割も果たしている。

「ライフプランを元に各専門職の意見を聞いて、どういうリハビリが必要かなどを話し合って決めています」(山田氏)

 これは常駐し、介護職員、看護職員と常日頃から顔を合わせて仕事をしている強みだろう。ライフマネージャーが横串となることで、介護とは違った視点を持つ運営ができている。山田氏自身も介護業界出身ではなく、グループ企業で全く違う仕事をしていた。

「介護の常識にとらわれず、常にフラットな視点を持つようにしています」(山田氏)

 これこそが、入居者やその家族の高い満足度に表れているのだ。

 地域との連携もライフマネージャーの大きな役割である。自治会の関係者が山田氏と交わすその会話で日頃からの親密な関係を感じた。自治会でも地域高齢者の支援については課題になっており、地元の高齢者団体や地域貢献に熱心な個人の方々とも自然に連携が生まれ始めているという。

施設_ソナーレ_4

グランドピアノも配置されたグランドダイニング

 地域に開けたホーム作りにも積極的で、1階のグランドダイニングは公益性などをチェックした上で、無料で地域の集まりやイベントなどに貸し出されている。そこに入居者も自由に参加することで、自然に地域と馴染んでいるのだ。つい先日もソニーグループ企業の協力を得て、沖縄料理研究家の講演、沖縄舞踊と三線を楽しめるイベントが開催され、入居者と地域の住民で沖縄気分を味わっている。入居者の中には元々同じ地域で暮らしていた方もおり、イベントを通じてつながりが復活することもあるようだ。

 * * *

 次回、「ソナーレ祖師ケ谷大蔵」の後編では、「Life Focus」というコンセプトを実現するために導入されている様々な施策をご紹介する。個々人に最適化した眠りを提案するための「スリープマネージメント」の導入、身体状況の変化や生活の継続性を意識した居住性を高めるための独自企画など、どれも注目に値する内容だ。

【データ】
施設名:ソナーレ祖師ヶ谷大蔵
公式WEBサイト:http://www.lifecaredesign.co.jp/sonare/soshigaya/
所在地:東京都世田谷区祖師谷三丁目26番3号
最寄駅:小田急小田原線「祖師ヶ谷大蔵」駅 徒歩4分(約295m)
類型:介護付有料老人ホーム(特定施設)
運営主体:ライフケアデザイン株式会社
(ソニー・ライフケア株式会社100%子会社)
敷地面積:1,408.79㎡
延床面積:2,170.68㎡
居室数:46室(全室個室/内訳:1人用個室44室、2人用個室2室)
定員数:48人
入居条件:入居時、原則満65歳以上、自立・要支援・要介護の方。ただし、自立の方は2人用個室を2人で利用する時の1人に限る。
居室面積:最多居室面積/18㎡
構造:鉄筋コンクリート造、地上3階建て
開設年月日:2016年4月1日
料金:1 前払いプラン(前払い期間:3・5・7年)、2 前払いプラン(終身)、3 月払いプランの3種類のプラン
※代表的な料金プランの例
Aタイプ(18㎡)へ入居の場合(上乗せ介護費は要介護度3の方の場合)
1 前払いプラン(5年前払いの場合)
前払い金額:15,514,200円、月額利用料:232,200円
2 前払いプラン(終身・85歳で入居の場合)
前払い金額:24,336,000円、月額利用料:264,600円
3 月払いプラン
前払い金額:なし、月額利用料:494,600円
運営会社:ライフケアデザイン株式会社
(英文社名:Lifecare Design Inc.)
本社所在地:東京都渋谷区渋谷三丁目11番11号
代表者:代表取締役社長 出井 学
事業内容:有料老人ホームの企画開発・運営
設立:1999年10月
資本金:695百万円
株主:ソニー・ライフケア株式会社100%
運営施設:ぴあはーと藤が丘(神奈川県横浜市青葉区)、ソナーレ祖師ヶ谷大蔵(東京都世田谷区祖師谷)

コメントが付けられるようになりました▼

この記事が役に立ったらシェアしよう

  •  

▶コメント

※編集部で不適切と判断されたコメントは削除いたします。
※寄せられたコメントは、当サイト内の記事中で掲載する可能性がございます。予めご了承ください。