2017.06.03 |暮らし   

地域に密着した「日常感覚」の介護付有料老人ホーム<前編>

杜の癒しハウス文京関口

「杜の癒しハウス文京関口」は、東京メトロ・有楽町線の江戸川橋駅からわずか徒歩2分で交通の便が良く、周囲には地蔵通り商店街、小石川後楽園、江戸川公園などがあり、住環境も申し分ない。

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都心にある「杜の癒しハウス文京関口」

 運営会社の三幸福祉会は特別養護老人ホームや介護付有料老人ホームを運営してきた。母体の三幸グループは、大学や専門学校を核に医療・福祉関連の分野での人材教育に実績がある。三幸福祉会は入居者のことを「ファミリー」と呼んでいる。これは入居者にわが家で暮らすように日常生活を送ってほしいという願いが込められているという。

 今回、案内してくれたのは施設長の柳沼亮一さん。特別養護老人ホームなど現場での経験も豊富だ。

「施設に入居したというよりは、江戸川橋に引っ越してきたというイメージで過ごされている方が多いです」(施設長の柳沼亮一さん、以下「」は同)

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東京未来大学福祉保育専門学校で講師もしている施設長の柳沼亮一さん

地域との関係作りで安心感がアップ

 杜の癒しハウス文京関口は、地域と密接な関係を築いている。高齢者施設が地域と良好な関係だと、入居者と家族は安心感を持つことができる。外出時のトラブルや体調の変化に周囲が気付いて対応してくれるのだ。目の前の地蔵通り商店街の人も顔見知りのため、何か異変があれば知らせてくれるそうだ。地域が見守りの役割を担ってくれているのは心強い。

「商店街の方が顔を知ってくれていて、連携が取れているので、外出してもらっても安心です。実際にちょっと転んでしまった時に連絡をもらったことがあります。防災協定も結んでいますよ」

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1階ロビーは地域に開放され憩いの場にもなっている

 また、こちらは地域のお祭の神酒所にもなっている。防災倉庫を施設内に設けたり、祭に参加するなどして、地域とのつながりを徐々に作っていったという。町会との防災協定では、施設を災害時に避難場所として提供すること、施設で何かあった際には助けてもらうことなどの約束を交わしている。消防署とも連携を取り、炊き出しなども含めて災害を想定した訓練を定期的に行っているとのことだ。

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防災倉庫の提供は地域の人にも喜ばれている

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麻雀などを通じて継続的な交流も行われている

重介護から自立まで過ごしやすい環境

 自宅で介護をしていると、多かれ少なかれ困ったことが発生する。しかしここでの生活を見ていると、早めに相談をすることで本人も家族もつらい思いを減らせるのだと感じる。

「5階は自立した暮らしを営める方がお住まいです。元気な方が多くて、世界一周旅行に行く方もいます。スタッフと一緒にお酒を飲むこともあります。引っ越してきたという感覚で、できるだけ自分でできることはしていただいて、介護が必要になった時だけ私たちが対応します」

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アットホームな雰囲気のダイニング

 1、3階は重介護居室、2、4階は介護居室、5階は自立介護居室と分かれているので、周囲に気兼ねなく生活を送ることができる。元気な人にとっても過ごしやすい環境だ。

 柳沼さんたちスタッフは、入居者と家族との関係にも気を配っている。その一つが面会時の声がけだ。

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5階の専用ラウンジでは家族や友人と自由に歓談できる

「おじいちゃん、おばあちゃんがこちらに入ることによって、ご家族と仲良くなればいいと思っています。必要な介護を私たちがすることによって、今まで通り、威厳を持って、大切にされている関係で家族と接してほしいんです。

 面会はいつでも可能で連絡もいりませんが、遠方からお孫さんや家族が面会に来る時には、連絡をいただけることもあります。その際は、普段あまりオシャレが好きでない方にも『着替えをして、ピシッとして会いましょうよ』と声がけをすることもあります。実際にお孫さんなどに『オシャレだね』なんて褒められると、いやいやオシャレをしていただいた方も『なかなかいいだろう!』なんて自慢していることもありますね(笑い)」

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機能訓練室も兼ねている食堂

 柳沼さんによると、職員は新卒を中心に採用しているとのこと。各施設長も自社施設の現場からのたたき上げばかりなので、現場スタッフとの意思疎通がスムーズで、問題点の改善スピードも速いという。柳沼さん自身も5つの施設での勤務経験、立ち上げの経験、ケアマネジャー、デイサービスなど幅広い経験を持っている。家庭の困難を希望に変えるために一番大きな力を発揮しているのが、スタッフ一人ひとりの力だ。

 また、サイバーダイン社のロボットスーツ「HAL」を導入するなど、先進的な取り組みも行っている。今後もロボットは積極的に導入していきたいという。

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ロボットスーツ「HAL」は入浴介助などに使われている

 * * *

 次回、後編では日常生活を快適に送ってもらうための取り組みや介護施設を利用するためのヒントを紹介していこう。また、アクティビティなどここでの入居者の具体的な過ごし方などについてもお伝えする。

【データ】
施設名:杜の癒しハウス文京関口
公式WEBサイト:http://sanko-bunkyo.jp/top/
所在地:東京都文京区関口1-14-12
最寄駅:東京メトロ有楽町線「江戸川橋」駅より徒歩約2分
類型:介護付有料老人ホーム
運営主体:社会福祉法人 三幸福祉会
敷地面積:946.2平方メートル
延床面積:671.43平方メートル
室数:56室
入居要件:1~4階は原則満65歳以上の方で要支援・要介護、5階は原則満65歳以上の方で自立・要支援
構造:鉄筋コンクリート造 地上5階・地下1階
開設年月日:平成25年9月
料金:【1】か【2】を選択(【1】【2】共に月額利用料とその他費用がかかる)
【1】長期契約
1~4階の場合は0~1350万円(返還金制度あり、5年償却)、5階の場合は0~1940万円(返還金制度あり、6年償却)。
【2】期間設定型(1年)
1~4階契約の場合は270万円(返還金制度あり、1年償却)、5階の場合は325万円(返還金制度あり、1年償却)。
※月額利用料、その他費用
1~4階の場合は14万5000~37万円、5階の場合は16万5000~43万5000円(家賃相当額、施設管理費、水道光熱費、食費<30日計算>、生活サポート費<自立の方のみ>、上乗せ介護費2万5000円、日用品<施設常備外品>、介護用品の実費、介護保険給付の1割負担額)

撮影/津野貴生

【このシリーズのバックナンバー】
●「終の住処」を追求する介護付有料老人ホーム<前編>
●「終の住処」を追求する介護付有料老人ホーム<後編>
●地域に根ざし高齢者サービスの拠点となる特別養護老人ホーム<前編>
●地域に根ざし高齢者サービスの拠点となる特別養護老人ホーム<後編>
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