2017.07.19 |暮らし    1

麻央さんで注目「自宅で最期」の疑問と不安を名医に直撃

 小林麻央さんが最期に選んだ在宅医療。ブログには自宅で家族と過ごす喜びと大変さが綴られたが、それはどんなものなのか。新著『なんとめでたいご臨終』で「自宅だからこそ」の奇跡と笑顔のエピソードを明かした日本在宅ホスピス協会会長の小笠原文雄医師が、あなたの疑問・不安に答えます。

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在宅医療の名医・小笠原文雄さん

あなたの疑問・不安、在宅医療の名医が答えます!

Q:母親は現在、末期がんで入院しています。早く自宅に戻りたいと言い募りますが、病院の先生に伝えると、難しいという返事です。どうしたらいいでしょうか?

A:緊急退院できます。

 ぼくは、いつ死んでもおかしくない状態の末期がんの患者さんが、家に帰ることを希望した時は、1日でも早く家に帰れるよう、在宅医が責任をもつ形で「緊急退院」させることがよくあります。

 まずはTHP(トータルヘルスプランナー)や在宅医、訪問看護師などと相談し、家で支える体制を整えてください。家に帰ると持ち直して元気になることもあります。仮に帰りのタクシーで亡くなったとしても、ご本人は「家に帰れる」という希望のなかで旅立ったので、それはそれで希望死ではないでしょうか。

Q:どうやって在宅医を探せばいいですか? 小笠原先生のような在宅医療の名医が近所にいればいいですが、うちの近くにはいなさそうで不安です。あきらめるしかありませんか?

A:日本在宅ホスピス協会のサイト(http://n-hha.com/)をご覧ください。

 日本在宅ホスピス協会のサイトでは、全国の医療機関にいるTHPの認定施設・認定者のリストがあるので、まずはTHPにご相談ください。また、「末期がんの方の在宅ケアデータベース」では在宅医療を行っている多くの医療機関の取り組みがわかるので参考になると思います。もし、近所に在宅医が見つからなくても、THPや在宅医、訪問看護師に問い合わせてみれば、近所の在宅医を紹介してもらえると思います。

『なんとめでたいご臨終』でも紹介したように、これからは遠隔診療が普及していくはずなので、近所に在宅医がいなくても誰でも在宅ホスピス緩和ケアが受けられる世の中になると思います。最期まで自宅にいたいという願いが叶い、自宅で死を迎えられるようになるでしょう。

 人には必ず死が訪れます。どうせ死ぬなら、笑って死にたい。遺された人の役に立って旅立ちたい。そんな“死ねる喜び”を感じられたなら、幸せの極みだと思います。

※女性セブン2017年7月27日号

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  1. ふじもと より:

    自宅での看取りをちょっと美化しすぎだと思います。終末期鎮静についても、「医師としては敗北」という意味で、なるべく使いたくない旨の発言がありますが、医者が言うほど、末期癌の痛みは軽減できませんから、「眠ったまま死にたい」と思う患者は結構いるはずです。終末期鎮静と言うほどでなくても、医療麻薬の量を調整して、ほぼ眠ったままの状態を長く続けると言う事はできるわけで、しかし終末期だと、結果としてそれが死期を早めると言う事になる可能性があると言う事です。しかしそれを嫌う医療従事者もいて、それが本当に患者のことを思ってのことか、自分の理念の方を優先してのことか、わからないことがあります。
    現実に患者の気持ちを判断することは難しく、医師の巧みな誘導に乗って、あたかも医師の指示通りにすることが幸せと思い込んでしまう場合もあるわけですが、現実は甘くないと言う事は、最後には直面する問題です。
    家族の負担も半端ないですから、もう少し在宅看取りの現実に即した情報発信をして欲しいと思います。

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