2017.08.01 |ヘルス

自律神経の乱れを整える<4>高齢者の熱中症対策!夏に実践したい7つ

 外はうだるような暑さ、室内はクーラーで冷え過ぎ。体温調整の難しい夏は、自律神経が乱れやすい時期だと話すのは、医療法人永光会理事長で医学博士の新井幸吉さんだ。

 自律神経は無意識のうちに働き、血圧や心拍数、発汗などをコントロールしているが、急激な寒暖を身体が感じることで、自律神経のコントロールが効かなくなってしまうのだと言う。とくに、高齢者はその傾向が顕著。そこで、夏こそ実践したい、自律神経を上手にコントロールする日常生活のポイントを伺った。

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高齢者にとって熱中症は命に関わる一大事。日頃から自律神経を調節することが大切(写真/アフロ)

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高齢者は暑さに気づきにくい

 高齢者は「暑い」「寒い」と感じる神経が鈍くなってきています。そのため、室内が異常な暑さになっていることに気づかず、クーラーをかけず熱中症になる人がとても多いのです。

 その上交感神経の働きが弱くなっていますから、汗をなかなかかけません。また、血液循環が悪くなっているため、皮膚から体温を逃す機能も衰えていることから、体内に熱がこもりやすく、熱中症になりやすいのです。

 発汗を促し、血液循環をアップさせるには、日中は交感神経、夜は副交感神経が優位になるように調整する必要があります。そこで、今回は、夏におすすめの自律神経調整術をお伝えしましょう。

1:エアコンの設定温度に頼らない。温度計は心臓の高さに設置を

 エアコンのリモコンによる温度調整に頼るのはやめましょう。性能が良くなっているとはいえ、リモコンに表示されている通りの室温に調整されているとは限りません。

 温度計と湿度計は、生活している人の心臓の高さに設置しましょう。

 ベッドで寝ていることが多い場合は、ベッドの高さに、畳に布団を敷いて寝ていることが多い方は畳に近い位置に設置します。ただし、エアコンの風が直接当たると、冷えすぎの原因になりますから、ベッドや布団の位置は、風が直接当たらないように工夫することも大切です。

2:室温28℃では暑すぎる。日中に眠気を感じたら体温を下げる工夫を

 温度は25~27℃、湿度は50~60%が目安です。国が目標設定値と推奨している28℃というのは、実は科学的根拠はなく、2005年導入当時の担当課長であった盛山正仁法務副大臣が「何となく決めた」と発言したことも問題になっているほど。

 薄い長袖のコットンシャツを1枚着て過ごせるくらいの室温をおすすめします。

 日中、暑すぎる部屋にいると、熱がこもることでだるさや眠気を覚えます。うとうとすることが多くなり、日中働くべき交感神経が力を失ってしまいます。

 もし、日中、やけに眠いなと感じたら、首元や足の付根を凍らせたタオルで冷やすなどして、体温を下げるようにしましょう。

3: 冷たい飲み物はNG。温かくてもコーヒーや紅茶は脱水の原因に

 暑いからと冷たい飲み物を摂取するのは自律神経を狂わせる原因になります。胃腸などの消化器が冷えると、交感神経が活発になります。消化活動は副交感神経が担っているので、冷たいものを摂り過ぎると消化不良の原因になるのです。

 それでなくても食欲の落ちる夏場は、冷たい飲み物は避け、ぬるめのほうじ茶や白湯がおすすめです。コーヒーや紅茶などのカフェイン入りの飲料やアルコールは、たくさん飲んでも脱水症状予防にはなりません。利尿作用が活発になり、飲んだ以上に水分が排出されて、かえって脱水を起こすこともあります。

 スポーツドリンクは糖分の過剰摂取になるという意見もありますが、高齢者がガブガブと大量に飲むことは考えにくいので、外出時は常温のスポーツドリンクを飲むのはおすすめしています。

4:外出から帰ったら窓を開放。素早く部屋を冷やす

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