2017.11.05   

ウォーキング続けられない人のための認知症予防体操

Q「有酸素運動」が認知症予防に有効だと言われます。その理由として次のうちもっとも適当なものはどれでしょう?

A 体力がついて記憶力も向上するため
B 筋力がアップして、体全体が若返るため
C 血圧が低下するなど生活習慣病の改善につながるため

 有酸素運動とはウォーキングや軽いジョギング、エアロビクスなど、大きな力は必要とせず、ある程度の時間、続けられる運動です。これがなぜ認知症の予防に有効なのでしょうか? 

 有酸素運動は体に蓄積されている「脂肪」をエネルギー源として使います。つまり、脂肪を燃焼させ、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の改善につながるのです。

 したがって、答えはCです。

 もっとも身近で、すぐできる有酸素運動はウォーキングです。1回に30分程度、週3回のウォーキングで、認知症の予防効果が期待できます。

 また、すでにMCI(軽度認知障害)の症状が見られる方も有酸素運動を行うことで、認知機能を改善したり、認知症への進行を遅くしたりする効果が期待できます。

 ちなみに、ウォーキングの効果を高めるポイントは以下の5つです。

①よい姿勢を保ち、
②上半身で足を引き上げるようにし、
③腕をしっかり振り、
④歩幅は大きく、
⑤早足で歩く

 大きくゆったりと歩くことで、肩こりなど「こり」の元になる乳酸を使う糖化系代謝も行われるため一石二鳥です。

 高齢の方や外でのウォーキングがむずかしい方や続けられない方は、イスに座ったままのウォーキングに挑戦してみませんか。

認知症予防体操

イスに浅めに座って、両手は拳を軽くにぎって大きく前後に振りながら、ももをできる範囲で高く上げます。

 雨天の日に歩きたいけど外に出られないというときも、これならできるのではないでしょうか。家の中だと風景が同じで飽きてしまうかもしれませんが、テレビを見たり音楽を聴いたりしながら、リラックスして行ってください。毎日でなくてもいいのです。継続することが大切です。

※認知機能の低下が見られるものの病的ではない、グレーゾーンの状態であるMCI。認知症は防げないといわれてきましたが、MCIの段階で正しく対処すれば、認知症へ進行するのを防げる可能性があります。当シリーズではMCIを見逃さないための知識、認知症の予防策をご紹介していきます。

■監修■朝田隆(東京医科歯科大学脳統合機能研究センター認知症研究部門特任教授/メモリークリニックお茶の水理事長)
あさだ・たかし 1955年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。同大学神経科精神科、山梨医科大精神神経科、国立精神神経センター武蔵野病院精神科、筑波大学精神医学教授などを経て現職。認知症の早期診断法や予防、リハビリに携わり、MCIの啓蒙活動を積極的に行っている。

文/佐藤恵菜 イラスト/みやしたゆみ

初出:まなナビ

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