2019.08.02   

ハイヒールで体幹強化!キレイな人は履いている|1日20分、週3回で、若返る!

 販売員などが、職場でのハイヒール着用義務の廃止を訴える「#KuToo」運動が話題になっている。確かに、一日中、ハイヒールを履いているのは、足に過度の負担がかかり、苦痛を感じる。だが、視点を変えれば利点もあるという。

 マクロン仏大統領夫人(65才)も、八千草薫(88才)も、草笛光子(85才)も、五月みどり(79才)も、木の実ナナ(73才)も、若々しくてきれいな人は、ヒールを履いている。ハイヒールを履く、ファッションや美脚以外の効用とは──

左からマクロン仏大統領、八千草薫、草笛光子、五月みどり、木の実ナナ

マクロン仏大統領の写真=時事通信フォト

ハイヒール、あきらめるのはもったいない

 年齢が上がると「ハイヒール卒業」と考える人が多くなるが、

「まだ履けるのに諦(あきら)めるのはもったいない。ヒール歩きは、ふくらはぎを鍛え、体幹を整えるエクササイズになるんです」

 と、抗加齢医の第一人者である同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授・米井嘉一さんは言う。

「筋肉は使わないと衰えやすくなり、65才を過ぎると3~4か月ごとに筋肉量が1%低下するというデータがあります。女性の場合、特にふくらはぎを鍛えることが健康長寿につながることがわかっています」(米井さん・以下同)

 ハイヒールを履いてしっかり立つには、体幹を支える【1】腸腰筋群、【2】内転筋群、背筋を整える【3】菱形筋群(りようけいきん)や【4】広背筋、腰から足にかけての【5】大臀筋(だいでんきん)・中臀筋、【6】下腿三頭筋(かたいさんとうきん)の力が必要(下図参照)だが、ハイヒールで歩けば、これらの幅広い筋肉が鍛えられる。

「日常の歩くという動作の一部を、3~5cmのヒールなど無理のない高さのパンプスにしてみてください。1回20分、週に3回程度、近所へ買い物に行く程度でもいいですよ」

 続けることで、彼女たちのような若々しさが取り戻せるかも~。

ヒール歩きで鍛えられる筋肉の図解

ヒール歩きでこの筋肉が鍛えられる

●前
(1)腸腰筋群 (2)内転筋群

●後
(3)菱形筋群(大菱形筋・小菱形筋)

(4)広背筋

(5)大臀筋・中臀筋

(6)下腿三頭筋(腓腹筋(ひふくきん)・ヒラメ筋)

3か月待ちの超人気シューフィッターが教える正しいパンプスの選び方

「歩く」ことは、筋肉を鍛える運動になるだけはない。血圧の適度な低下、糖尿病をはじめとする慢性疾患のリスク軽減、ダイエット、認知症予防などの健康効果も得られる。だが、そのためには「正しい靴を選び、正しく歩く」ことが必要だ。

「無理に長時間歩き続けると、ひざや足首の負担になり、腰痛の原因につながるので注意が必要です」(前出・米井さん)

『そごう横浜店』(神奈川)でこれまで約10万人の足を見てきた、バチェラーオブシューフィッティング(上級シューフィッター)の林美樹さんも、次のように嘆く。

「足に合わない靴を選んだ結果、足を痛めてしまうことも多い。足と体のことを考え、靴選びにはじっくり時間をかけるべきです」

 林さんは、中高年の女性たちから「今まで難なく履いていたパンプスなのに、履くと急に疲れるようになった、と言われることがある」と言う。

「もちろん、靴に問題がある場合もありますが、多くは筋力の衰えが原因です。ヒールの高い靴を履いている時は、常につま先立ちをしている状態です。筋力が衰えると、姿勢を維持することができなくなる。逆に言えば、筋力がしっかりしていれば、年齢問わず、ヒール靴を履けるんです」(林さん・以下同)

靴の中の前すべり、横すべりに注意

パンプスに手を入れるシューフィッターの画像

靴が合っていないと靴内で足が前方に移動し、痛みや靴ずれに

 靴を買う時、店頭ではぴったりだったのに、靴ずれなどのトラブルを生じることも多い。本当に足に合う靴は、どうやって選べばいいのだろう。

「気になる靴があれば、足を入れて立ち、2~3分歩いてみることです。座った状態で足に合っていても、歩いて足裏に体重がかかると足が広がります。それに、『足踏み』と『歩く』では、足の動きが異なるので、しっかり歩いてみることが大切なのです」

 また痛みを恐れて、サイズの大きい靴を選んでいる人が多いと、林さんは指摘する。

「人は歩く時に、足裏にかかる体重が、かかとからつま先へと移動して蹴り出します。その際、靴の中で足がつま先方向に少しずれ、地面から離れると元の位置に戻るという動きを繰り返しています。靴が大きいと、足が靴の中で大きく前にずれ、履き口や指、つま先が痛くなることが多いんです。特にひもなどで幅を調節できないパンプスこそ、足にぴったりのものを選ぶことが大切です」

 靴を選ぶ際のポイントを覚えておけば、自分にぴったりのパンプスを選ぶことができるが、サイズなど、思い込みで間違えた靴選びをしている人も多いため、迷ったら、シューフィッターに足を計測してもらおう。

パンプス選びのポイント

【1】かかとが浮かない
 靴を履いた時、かかとが浮かないかを確認。その後、数分歩いてみて、脱げないかどうかをチェックする。

【2】ヒールがグラつかない
 立ち上がった時や歩いている時に重心が定まらず、ヒールが左右にグラつかないかどうかを確認。

【3】足指が動かせる

パンプスの中でつま先を動かすイラスト

 つま先に余裕があっても、圧迫感があり、足指が動かせないものもNG。靴の中で指を上下に動かせる余裕があるものを選ぶ。

【4】歩いてみて痛くない

 靴を履いたら、必ず立って歩いてみること。歩いているうちに痛みが出やすいのは、(1)つま先の上側、(2)親指や小指の爪のあたり、(3)親指や小指の付け根のあたり、(4)履き口、(5)くるぶし、(6)かかとなど。(5)(6)の場合は中敷きなどで調整可能。

【5】土踏まずがフィットしている

 靴の履き心地にとって重要なのが、足裏、特に土踏まずのフィット感。足裏全体で体を支える助けになるので、隙間があれば中敷きで調整を。

【6】つま先に約1cmの余裕がある

パンプスを履いたつま先に1cmのすき間があいたイラスト

 歩く時、つま先で蹴り出す際に足の指に体重がかかると、指が前に伸びる。このため、約1cmの余裕が必要。余裕がないと指と爪が圧迫され、トラブルの原因に。

林美樹さんと一緒にぴったりパンプスを選んだら…

 デパートなどの靴売り場でシューフィッターに依頼した際、どんな手順で靴を選んでいくのだろうか。“3か月待ち”の凄腕シューフィッター・林さんの現場に密着した。

【1】足を測る

シューフィッターに足のサイズを測ってもらう女性の画像

必ず両足にバランスよく体重をかけ、立って測る。

シューフィッターに足のサイズを測ってもらう女性の足の画像

「足幅の広さや厚みのあるなし、年齢や体形で、自分に合う靴のサイズは変わるんですよ」

 最初に足の測定をする。

「肩幅くらいに足を開き、前を向いて、リラックスして立ってください」(林さん・以下同)

 足の長さ、幅、足囲(そくい)(厚み)の3点を計測。三浦順子さん(53才)は22.5cmの靴を買うことが多かったが、計測後、実際には23cmで、足囲はやや細めのCと判明。

【2】売り場をまわって選ぶ

三浦さんが選んだ靴のよい点を林さんが説明してくれるが、合わないものはNGに!

 自分のサイズがわかったところで、林さんと一緒に売り場をまわりながら、足に合う靴を探していく。

「どういう場面で履くのか、デザインの好みなどをお聞きしながら、探します」

 ふだん履いている靴のタイプ、トラブルなどを伝えることで、自分が意識していない悩みや原因も探り出してもらえる。三浦さんの場合、履いているうちにかかとが浮き、親指と人差し指が痛くなるのは、靴幅の大きすぎが原因だった。

【3】フィッティングして調整

シューフィッターの靴のサイズを見てもらう女性の画像

足の大きさは左右でかなり違うことが多いので、中敷きなどで微調整を行う

 候補の靴が見つかったら、前後合わせて3サイズをフィッティングし、合う靴を探す。三浦さんへのおすすめは、なんと8cmのハイヒール! 足を入れて立った途端、

「すごく安定感があって楽。姿勢がよくなった気がします」

 と三浦さん。4cmヒールが限界だったが、8cmヒールが楽に履けて歩くことができた。

「少し歩いてみると、痛みがある、脱げやすいなどのNGポイントが見つけやすくなりますよ」(林さん)

撮影/浅野剛、イラスト/勝山英幸

※女性セブン2019年8月8日号

●スニーカーの選び方|痛くなくラクに歩ける靴選びのポイントとおすすめ最新スニーカー

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