2019.10.01 |暮らし   

下肢の筋力低下を防止!トレーニングに力を入れている介護付有料老人ホーム<後編>

 高齢者向けの住宅の中から、話題の施設をピックアップ。記者が訪問し、施設で働く人の思い、設備、サービスなどをレポートする。今回は、神奈川県横須賀市にある介護付有料老人ホーム「ラ・ナシカ よこすか弐番館」だ。

ラ・ナシカ よこすか弐番館

 北海道から九州・四国まで全国103ヶ所で高齢者向けの施設を運営している株式会社シダー。1981年の設立以来、医療機関でのリハビリテーションに関わってきたため、介護付有料ホームの運営でも心身の健康維持に強いこだわりを持っているという。

老人ホームのトレーニング機器

トレーニングのために使用する機器も充実している

下肢に特化したトレーニングの狙いとは?

 平成30年版高齢社会白書には、介護が必要になった主な原因について書かれている。調査結果を見てみると、「認知症」が18.7%と最も多く、「脳血管疾患(脳卒中)」15.1%、「高齢による衰弱」13.8%、「骨折・転倒」12.5%と続いている。日常に潜んでいる「転ぶ」ことが、高齢者にとっていかに怖いことなのかが分かる。

「マシントレーニングの機器が4種類あり、その全てが下肢の筋肉を鍛えることに特化したものです。高齢者の転倒の主な原因は下肢筋力の低下です。転倒して骨折すると、寝たきりにつながっていってしまうことがあります。マシントレーニングも活用して、下肢筋力の低下を防止しています。入居時に車椅子だった方が歩行器を使って歩けるようになったケースもあります」(ラ・ナシカ よこすか弐番館施設長の湯川圭祐さん)

高齢者向けの下肢を鍛えるトレーニングマシン

負荷は調節できるので無理なくトレーニングに取り組める

 もちろん、マシントレーニング以外にもリハビリのメニューがある。ボールを使ったり、伸び縮みするチューブを使うなど、一人ひとりの状態に合わせて無理のない内容を用意してくれるという。

ボールで下肢の筋肉を鍛える

より気軽に下肢を鍛えられるボール

 近年は高齢者施設にトレーニングの設備やリハビリへの取り組みを求める入居者や家族も増えているという。認知症予防や健康寿命をできるだけ長く保つことへの関心が高まっているようだ。

「私たちは『立つ。歩く。移動する』ということを目的として下肢のトレーニングに力を入れています。実際に体力の低下の速度をゆるやかにする効果も出ています」(株式会社シダー関東本部企画室室長の早川千絵さん)

リハビリ体操をする高齢者たち

自社開発の毎日40分のリハビリ体操

老人ホーム内を歩く高齢者たち

館内を歩くことも健康にプラスだ

血中酸素を毎日チェックし体調を管理

 高齢者施設で健康に過ごすためには、健康管理をいかにきめ細かく行うかが重要なポイント。入居者本人の訴えももちろん重要だが、医学的なエビデンスに基づいた健康チェックが欠かせない。「ラ・ナシカ よこすか弐番館」では月に2回の体重測定や毎朝のバイタルチェックで数値を測り、客観的な指標で入居者の体調変化の兆しを見ているという。

「血圧や体温、脈拍、さらには血中酸素を指先をクリップのようなもので挟むパルスオキシメーターという機器を使って測っています。血中酸素を測ることによって、呼吸不全などの不調が分かるため、看護師や医師と連携を図ることができます。看護師は8時半から21時半まで勤務しており、夜間はオンコール体制を敷いています」(湯川さん)

 胃ろうや経鼻、インスリン、ストーマ、バルーンカテーテル、在宅酸素、末期がんなど対応可能な医療措置も幅広い。入居者本人の状態や施設の状況によっても変わってくるので、気軽に相談してほしいとのこと。

職員の対応に太鼓判!入居者に聞いた生の声

 介護付有料老人ホームなどを探す際、なかなか聞く機会がないのが入居者の生の声。今回はこちらに2年半住んでいるという迫田恵美子さんに話を聞くことができた。

「私ははっきりと色々な意見や要望をを言う方ですが、やさしく一生懸命対応してくれますね。意見を伝えると、施設長をはじめとして皆さんがきちんと対応してくれます」(迫田さん)

介護付有料老人ホームの入居者

ユーモアを交えて話をしてくれた迫田さん

 改善してほしいことがあれば我慢せずに職員に伝えるという迫田さん。和を感じるものが好きなため、建物の外観や内装は一目で気に入ったそうだ。高齢者向けの施設を探す際のアドバイスもお願いした。

「自分が理想とするような所は費用面のことも含めて、なかなか見つからないかもしれませんね。新しいものもどんどん建てられるので、全部を見学することも難しいですよね。体験入居できる所は体験し、職員を見て選ぶことをお勧めします」(迫田さん)

 いかがだっただろうか。下肢のトレーニングに力を入れ、血中酸素を毎日測るなど健康寿命を長くすることにこだわりを持っている「ラ・ナシカ よこすか弐番館」。都心に比べると、建物の質やサービスのレベルを落とさずに費用を下げられる料金設定になっている。迫田さんの言う通り、まずは体験してみるのが良さそうだ。

撮影/津野貴生 取材・文/ヤムラコウジ

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【データ】
施設名:「ラ・ナシカ よこすか弐番館」
公式WEBサイトhttp://www.cedar-web.com/facility/2874/
所在地:神奈川県横須賀市根岸町1-1-12
最寄駅:京急久里浜線「新大津」駅から徒歩3分
類型:介護付有料老人ホーム
事業主体:株式会社シダー
敷地面積:2,118.13平方メートル
延床面積:2,343.72平方メートル
室数:60室
入居要件:要支援・要介護
構造:鉄骨造、地上3階建
開設年月日:2016年10月1日
料金:入居時費用+月額利用料
Aコース:入居時費用46万円(内訳・敷金10万円、前受家賃6000円×60ヶ月分+月額利用料21万2400円(内訳・家賃8万1000円、管理費6万2700円、水光熱費1万3200円、食費5万5500円)
Bコース:入居時費用190万円(内訳・敷金10万円、前受家賃3万円×60ヶ月分+月額利用料18万8400円(内訳・家賃5万7000円、管理費6万2700円、水光熱費1万3200円、食費5万5500円)
Cコース:入居時費用370万円(内訳・敷金10万円、前受家賃6万円×60ヶ月分)+月額利用料15万8400円(内訳・家賃2万7000円、管理費6万2700円、水光熱費1万3200円、食費5万5500円)

※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。

●施設長はレクの専門家!笑顔が溢れる介護付有料老人ホーム<前編>

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