2019.10.09   

シニアユーチューバーが熱い!「YouTuber」になってみたら、老後がもっとおもしろくなった

 先頃、タレントのデヴィ夫人が79才にしてYouTuber(以下、カナ表記)デビューした。彼女のようなシニア世代のユーチューバーが今、増えている。彼らはなぜ、ユーチューバーになったのか。そこには、若者とは別の理由や楽しみ方があった──

シニア流ユーチューブの楽しみ方とは?(写真/アフロ)

シニア世代にこそ向いている世界

 ユーチューバーになりたいのは、何も若者だけではない。最近では定年退職後、ユーチューバーとして活躍するシニアが増えている。実際、シニアの方がユーチューバーに向いていると、ITジャーナリストの三上洋さんは言う。

「ユーチューブは毎日動画をアップした方が有利なのですが、これが大変。しかしシニアなら、比較的時間に都合をつけやすい。また、経験が豊富で話術に長(た)けているかたが多いので、話がおもしろく、若者とは違う見せ方ができます」(三上さん・以下同)

 しかし、老後の生活費をまかなうのは厳しいという。

「登録者数が1000人以上か、月の再生時間が4000時間を超えないと広告が入らないため、利益につながりません。広告料も1回の再生で0.05~0.2円程度です」

 若者がユーチューバーになる場合、少なからず生活をかけることになるため、稼げないと続けるのは厳しい。しかし、シニアの目的は若者と違い、趣味の動画をアップするケースが多い。つまり、老後の生きがいに重点が置かれているのだ。

 では、どんなチャンネルがあるのか以下に紹介しよう。

→「自撮りのきみちゃん」自虐写真が世界中で話題 その生き方

最高齢ユーチューバーの夢は同じ趣味の人を見つけること

リバースシンガーYoshiko Nakada/中田芳子さん(88才)

・チャンネル開設日:2015年4月5日
・チャンネル登録者数:7455人
・トータル視聴回数:50万9171回
・毎月の平均収入:0円
https://www.youtube.com/channel/UCZEWrGenvz7zPLCmDS6ebRQ

電子オルガンを弾きながら、歌詞もメロディーも意味不明の“逆さ歌”を歌う中田さん。歌い終えた後、同じ歌を逆再生すると…星野源の『恋』を歌っていたことが判明! 逆再生中は、チャーミングな“恋ダンス”も披露(2017年2月3日公開)

 4年前にデビューした中田さん。月1本ペースで“逆さまから歌ってみた(逆さ歌)”というシリーズ動画を投稿しており、すでに44曲以上を発表。現在、“最高齢ユーチューバー”としても知られている。

 逆さ歌とは、一見支離滅裂な歌を歌っているようだが、録音した歌を逆再生することで、きちんとした歌になるというもの。

猿のコスプレで逆さ歌を披露する中田さん

アメリカ人歌手ブルーノ・マーズの『レイジーソング』の逆さ歌を、猿のコスプレで披露。外国語の歌にも挑戦している(2018年3月28日公開)

「私は10人きょうだいの六女でね、終戦後15才で台湾から日本に引き揚げてきたの。当時はお金がなくて、楽しみといえば、上から読んでも下から読んでも同じ文になる“回文(かいぶん)”などの逆さ言葉遊び。その後電子オルガン講師になったので、2つの“得意”を掛け合わせて発表してみては、と知人にアドバイスをいただいて挑戦してみたの」

 目標は、世界のどこかにいる同じ趣味の人を見つけること。そのため、外国人にも聴いてもらえるよう、英語やドイツ語の歌も投稿している。ユーチューブのおかげで毎日が楽しいと笑顔を見せてくれた。

【「逆さ歌」ができるまで】

ローマ字変化した歌詞を手書きする写真

(1)歌を決めたら何度も聴き、歌詞をローマ字に変換。逆から書き起こす

楽譜の一部を指で指している写真

(2)楽譜も逆から起こす

立った状態で歌いながら電子オルガンを弾く中田さん

(3)何度も練習。さらっと歌っているが、難易度はかなり高い。1曲作るのに1か月はかかるという

今年デビューの新人ながら、登録者数がうなぎのぼり!

Dangerous爺ちゃんねる/デン爺さん(82才)

・チャンネル開設日:2019年2月13日
・チャンネル登録者数:4万2737人
・トータル視聴回数:265万3054回
・毎月の平均収入:3万~4万円
https://www.youtube.com/channel/UCJbWwKqtS577Hj4xFNgiBnQ

シャドーボクシングを披露するデン爺さん

毎朝行うシャドーボクシングも披露(2019年2月22日公開)。日常がネタになっている。ほかにも「昭和の就職面接」(2019年7月14日公開)は再生回数約70万回を超える人気に

「女性のシニアユーチューバーを紹介しているテレビ番組を見て、自分もできるんじゃないかと思ったのが、始めるきっかけ」と語るデン爺さん。

 今年2月のデビュー以降、平均週3本の動画を投稿している。内容は、「免許返納で車を手放す」「豆を炒りながら時事問題を語る」など、デン爺さんの日常をつづっただけなのだが、低音ボイスで語られる話がとにかくおもしろく、わずか半年で登録者数が4万人を超えた。

台所で小さなフライパンで豆を炒るデン爺さん

好物の炒り豆を作りながら時事問題を語る。独自の視点がおもしろい(2019年8月6日公開)

 おもしろさの理由は、彼の話が波乱万丈な人生に裏打ちされているから。幼少期に北朝鮮に渡ったデン爺さんは終戦後、命からがら家族で帰国した経験を持つ。

「こんなじいさんの話を聞いてもらって、小遣い稼ぎにもなるなんてありがたいね」

 元気なうちは自然体で続けたいと語る。

半分フタをした湯船に浸かりながら歌を歌うデン爺さん

「風呂場で歌う昔の軍事歌謡集」(2019年4月14日公開)では、軍歌を名調子で披露

“奇跡の69才美魔女”がオリジナルの美容メソッドを発信!

junjunチャンネル/上野潤子さん(69才)

・チャンネル開設日:2018年2月1日
・チャンネル登録者数:1127人
・トータル視聴回数:10万1511回
・毎月の平均収入:未収入
https://www.youtube.com/channel/UCXyxYiH3UT9VtLak2W1c6ng

両耳たぶを手で引っ張る上野さん

オリジナルの美容法「アップップメソッド」を、毎週月曜の朝に配信。耳つぼマッサージ(2019年6月13日公開)など、手軽なお手入れ法が好評。「ユーチューブを通して人に見られることで張り合いが出ます」と、上野さん

「私が本当にやっている美容法を発信することで、“年を取るのは恐くない”と思ってもらいたくて始めました」とは、第8回ミセス日本グランプリ60代の部でグランプリを受賞し、“奇跡の69才美魔女”として、テレビなどでも紹介されている上野潤子さんだ。

 彼女はエステサロンを経営しているため、ユーチューブは趣味と実益を兼ねた“表現の場”となっているという。

美容アイテムを手に三脚に固定したスマホで撮影する上野さん

人に見てもらうことこそ最大の美容法♪

シニアユーチューバーの先駆者 動画アップはもはや生活の一部

nariwaCh 73歳成羽のチャンネル/成羽さん(73才)

・チャンネル開設日:2014年11月16日
・チャンネル登録者数:8209人
・トータル視聴回数:227万2349回
・毎月の平均収入:非公開
https://www.youtube.com/results?search_query=nariwaCh+

黒いミニワンピースにロングブーツ、金髪ウィッグでゲームキャラのコスプレをした成羽さん

「73歳成羽ミニスカに挑戦」(2018年10月27日公開)では、ゲームのキャラクターのコスプレをし、ミニスカ姿を披露した

 69才の時にユーチューバーデビューした成羽さん。動画数の多さと挑戦し続ける姿勢が評価され、2019年に人材派遣会社が主催する『PERSOL Work-Style AWARD』で、シニア部門賞を受賞した。これがテレビなどで報道され、シニアユーチューバーの先駆け的存在として話題になった。

「介護をしていた父が亡くなり、喪失感にさいなまれている時、ユーチューブの存在を知り、やってみようと思いました」

「京都まで歩く東海道」の企画で歩く姿を撮った写真

「京都まで歩く東海道・第7回」(2019年4月22日公開)は、東海道を何回かに分けて歩き通す企画。意外と時間と経費がかかって、大変なケースも

ジャバラ式カードケースの作り方を披露する成羽さん

「ジャバラ式カードケースの作り方」(2017年1月25日公開)は、視聴回数8万7000回を記録

 動画の内容は、「コスプレ」「東海道を歩く」「カードケース作り」「ぬか漬けを漬ける」のほか、ゲームやメイクなど、成羽さんがやってみたいことで構成されている。

「顔を全世界に公表するのは抵抗がありましたが、今はもう動画アップが私の日常に。命ある限り続けたいと思っています」と笑顔で語ってくれた。

スマートフォンで自撮りしながら笑顔で手を振る成羽さん

「見た人のコメントが私の原動力!」

※各データは2019年9月9日現在。画面画像はすべてYouTubeより転載。

※女性セブン2019年10月10日号

●SNSで話題のスーパーおばあちゃん3選!その素顔に迫る【まとめ】

●YouTubeがボケ防止に効く!? 視聴方法からお勧め動画まで解説

●72才のユーチューバー「YouTubeは生活の一部。スマホがあるならトライして」

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