2019.10.15 |   

世界の長寿国のがんに克つ食事|アンチエイジングフードのレシピ10選

 国別がん死亡率報告(経済協力機構2015年度統計)による人口10万人当たりの1年間の年齢調整したがん死亡数で、最も少ないのがメキシコ。次にコロンビア、ブラジル、トルコ、コスタリカ、フィンランド、スイス、南アフリカ、日本の順。気候風土や医療、人種による遺伝的理由など理由はさまざまだが、その1つに「食事」と考える研究者も多い。

 10年前に乳がんを患い、手術、抗がん剤治療、ホルモン治療等を行った本誌記者(59才・その後、再発なし)が、各種治療とともに真剣に取り組んだのが「食生活の見直し」。食事、運動、睡眠など日々の生活が、がん予防にいかに大切か、自らの体験を踏まえつつレポートします。

長寿国ではアンチエイジング食をよく摂っている

「がん死亡者数が少ない国々の料理を見ると、ライムやレモンなど抗がん作用の高いクエン酸を含んだ柑橘類を多く使っています。また糖質の摂取量が少なく、野菜や豆類、魚油、ココナッツオイル、オリーブオイルなどをバランスよく摂っているのも特徴です」

 とは、長年、がんの予防研究を続けている銀座東京クリニック院長の福田一典さん。

●国立がん研究センター推奨のがんを予防する食事

【1】1日あたり野菜を350g摂る。目安は、果物と野菜を合わせて、野菜を小鉢で5皿ぶん、果物は1皿ぶん、合計400g程度を毎日食べる。
【2】熱い飲み物や食べ物は、冷ましてから摂る。
【3】食塩摂取量の目安は、男性8g未満、女性は7g未満。

 これらの料理は「がんや循環器疾患、認知症などの予防につながり、寿命を延ばす効果がある」と、患者さんたちにも勧めている。

 そこで、世界のアンチエイジング食のレシピを紹介します。

インド料理

 抗菌・抗炎症作用があるターメリックやハーブ類を多用。日常的にカレーを食べるインドでは、がんの発生率が少ないという報告も。

●インド風スパイシーチキン

インド風スパイシーチキンが皿に盛りつけられている

インド風スパイシーチキン

<材料>(3~4人分)
鶏もも肉…500g
塩…少々
コリアンダー…適量
オリーブオイル…大さじ1
はちみつ…少々
<A>
カイエンペッパー…小さじ1
ターメリック…小さじ1
パプリカパウダー…小さじ1
レモン果汁…大さじ2
<B>
玉ねぎ(スライス)…1/2個
しょうが(細切り)…40g
ピーマン(スライス)…3個

<作り方>
【1】鶏もも肉を一口大に切り、Aのスパイスを揉み込み味をしみ込ませる。
【2】フライパンにオリーブオイル、【1】、Bを入れて炒める。
【3】塩とはちみつで味を調え、コリアンダーを添えれば完成。

●キーマカレー

キーマカレーが皿に盛りつけられている

キーマカレー

<材料>(3~4人分)
合いびき肉…300g
玉ねぎ(みじん切り)…1個
にんにく(すりおろし)…1片
しょうが(すりおろし)…30g
オリーブオイル…大さじ2
<A>
クミン…大さじ1
コリアンダー…大さじ1
ターメリック…小さじ2
カルダモン…小さじ1
レッドペッパー…小さじ1
<B>
トマト(皮を湯むきして刻む)…1個
無糖ヨーグルト…大さじ3
水…100ml
塩…少々

<作り方>
【1】鍋にオリーブオイル、玉ねぎ、にんにく、しょうがを入れて炒める。
【2】玉ねぎがきつね色になったら、合いびき肉を加えてほぐしながら炒める。
【3】【2】にAのスパイスを入れてよく混ぜ合わせ、Bを加えて弱火で約10分ほど煮込む。味が薄い場合は、塩やスパイスの量を調節して味を調える。

コスタリカ料理

 かつてスペイン領であったこともあり、地中海料理の影響を受けている。野菜や豆類、果物をふんだんに使い、マイルドな味わいが特徴。

●セビチェ

セビチェが皿に盛りつけられている

セビチェ

<材料>(3~4人分)
鯛(刺身用)…2枚
玉ねぎ…1個
赤パプリカ…1個
黄パプリカ…1個
コリアンダー…適量
レモン果汁…大さじ5~10(好みで味を調節)
塩…適量

<作り方>
【1】鯛を一口大に切る。
【2】玉ねぎと赤・黄パプリカ、コリアンダーをみじん切りに。
【3】器に【1】【2】、レモン果汁を入れて混ぜ、塩で味を調える。
【4】冷蔵庫で約2時間寝かせれば出来上がり。

コロンビア料理

 南米大陸の北部に位置する国で、がん死亡数がメキシコに次いで少ない国。メキシコ同様、ライムやアボカドをふんだんに使う。

●サンコーチョ

サンコーチョが皿に盛りつけられている

サンコーチョ

<材料>(3~4人分)
鶏胸肉…500g
玉ねぎ(みじん切り)…1個
にんにく(すりおろし)…1片
オリーブオイル…大さじ1/2
ライム果汁…大さじ1
<A>
トウモロコシ…1本
クミン…小さじ1
サフラン(水につけて色を出す)…少々
水…1L
黒こしょう…小さじ1
塩…少々
<B>
コリアンダー(みじん切り)…適量
アボカド(スライス)…1個

<作り方>
【1】トウモロコシ、鶏胸肉を食べやすい大きさに切る。
【2】鍋にオリーブオイルを入れ、玉ねぎ、にんにくを炒める。
【3】にんにくの香りが出たら、Aを加えて30分ほど煮込む。
【4】【3】に鶏胸肉を加えてさらに10分ほど煮込む。
【5】皿に盛り、Bをトッピング。好みでライム果汁を入れる。

ポルトガル料理

 ライ麦や大麦などの全粒穀物、ブルーベリーやコケモモなどのベリー、マッシュルームなどきのこ類、豆類を用いた料理が多い。

●カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ

カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナが皿に盛りつけられている

カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ

<材料>(3~4人分)
あさり…300g
豚ロース肉…300g
白ワイン…50ml
パセリ…少々
ライム果汁…適量
<A>
にんにく(みじん切り)…1片
パプリカパウダー…小さじ1
ローリエ…1枚
塩…少々
こしょう…少々

<作り方>
【1】豚ロース肉を一口大に切る。
【2】容器に【1】とAを入れてよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で一晩漬け込む。
【3】フライパンに砂抜きしたあさり、【2】、白ワインを入れて、蓋をして弱火で約10分蒸し焼きにする。
【4】皿に盛ってパセリをちらし、好みでライム果汁をかける。

フィンランド料理

 魚介類の消費量が多い。オリーブオイル、にんにく、コリアンダーなどを使い、素材の味を生かしたシンプルな味が特徴。

●ヘルネケイット

ヘルネケイット が皿に盛りつけられている

ヘルネケイット

<材料>(2~3人分)
<A>
グリーンピース(缶詰)…250g
玉ねぎ(みじん切り)…1/2個
にんじん(みじん切り)…1/2本
豚ロース塊肉(角切り)…100g
ベーコン…2枚
ローリエ…1枚
水…250g
<B>
黒こしょう…少々
マジョラム(なければオレガノ)…小さじ1
タイム少々
マスタード少々
塩・こしょう少々

<作り方>
【1】鍋にAを入れて、弱火で約45分煮込む。
【2】豆がどろっとしてきたら、Bを入れて味を調えれば完成。

スペイン料理

 地中海アンチエイジング食を代表する料理で、ユネスコ無形文化遺産にも登録。糖質が少なく質のよい油の摂取量が多い。

●ムール貝のアヒージョ

ムール貝のアヒージョが皿に盛りつけられている

ムール貝のアヒージョ

<材料>(2~3人分)
ムール貝…250g
むきえび…100g
しめじ…1/2房
にんにく(みじん切り)…2片
オリーブオイル…大さじ3
白ワイン…大さじ3
パプリカパウダー…大さじ1
塩・こしょう…少々

<作り方>
【1】フライパンにオリーブオイルを入れて、にんにくを炒める。
【2】にんにくの香りが出たらムール貝、むきえび、しめじを加え軽く炒める。
【3】【2】に白ワインを入れて蓋をし、弱火で10~15分ほど煮込む。
【4】パプリカパウダーと塩こしょうで味を調えれば出来上がり。

●ピスト・カステリャーノ

ピスト・カステリャーノが皿に盛りつけられている

ピスト・カステリャーノ

<材料>(2~3人分)
にんにく…1片
玉ねぎ…1個
ベーコン…2枚
パプリカ…1個
なす…2個
カットトマトの缶詰…1/2缶
水…1カップ
オリーブオイル…大さじ3
パプリカパウダー…小さじ1
塩…少々

<作り方>
【1】にんにく、玉ねぎはみじん切り。ほかの野菜とベーコンは約1cmの角切りにする。
【2】深めのフライパンにオリーブオイルを入れて、にんにくと玉ねぎを炒める。
【3】玉ねぎがしんなりしてきたら、ベーコン、パプリカ、なすを加えて軽く炒める。
【4】【3】にトマトの缶詰と水を加え、蓋をして弱火で約20分ほど煮込む。
【5】仕上げにパプリカパウダーと塩で味を調えれば完成。

ブラジル料理

 がん死亡数の少ない国のひとつ。ココナッツ、パーム油(アブラヤシの油)、レモンなどの柑橘類、魚介類などを多く使う。

●ムカッケ

ムカッケが皿に盛りつけられている

ムカッケ

<材料>(2~3人分)
むきえび…100g
玉ねぎ(みじん切り)…1/4個
パプリカ(細切り)…1/2個
オリーブオイル…大さじ2
パセリ(コリアンダーでもよい)…少々
<A>
にんにく(すりおろし)…1片
塩・こしょう…少々
ライム果汁(レモン果汁でもよい)…大さじ1
<B>
チリパウダー…少々
パプリカパウダー…小さじ1
塩・こしょう…少々
<C>
カットトマトの缶詰…1/2缶
ココナッツミルク(なければ牛乳)…100ml
コリアンダー(パウダー)…小さじ1

<作り方>
【1】背わたを取ったむきえびとAを容器に入れてよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で約1時間寝かせる。
【2】フライパンにオリーブオイル、玉ねぎ、パプリカ、Bを入れて野菜がやわらかくなるまで炒める。
【3】【2】にCと【1】(マリネ液も入れる)を加えて約5分ほど煮込む。塩こしょうで味を調え、パセリやコリアンダーを添えれば完成。

アメリカ料理

 メキシコ料理の影響を受けたチリコンカーンは、豆をスパイスで煮込んだアメリカを代表するアンチエイジング食。

●チリコンカーン

チリコンカーンが皿に盛りつけられている

チリコンカーン

<材料>(3~4人分)
キドニービーンズ(水煮)…400g
セロリ…1/4本
玉ねぎ…1個
にんにく…1片
鷹の爪…1本
ベーコン…2枚
合いびき肉…300g
オリーブオイル…大さじ1
赤ワイン…カップ1/2
カットトマトの煮缶…1缶
塩・こしょう…少々
<A>
トマトケチャップ大さじ3
コンソメ…5g
ローリエ…少々
カイエンペッパー…少々
ガラムマサラ…小さじ1
ターメリック…小さじ1
クミンシード…小さじ2
シナモン…小さじ1
チリペッパー…少々
ウースターソース…少々

<作り方>
【1】玉ねぎ、にんにく、ベーコン、セロリはみじん切り。
【2】鍋にオリーブオイルを入れ、にんにくを炒め、香りが出てきたら、玉ねぎ、セロリ、ベーコン、合いびき肉を加えて炒める。
【3】【2】に赤ワイン、カットトマトの缶詰、キドニービーンズを加え、時々混ぜながら中火で約15分煮込む。
【4】【3】にAを加えて塩こしょうで味を調える。好みでライム果汁、パルメザンチーズをかけて食べてもおいしい。

撮影/茶山浩 監修/福田一典

※女性セブン2019年10月24日号

●世界のアンチエイジング食でがんに克つ|メキシコや地中海に長寿の秘訣あり

●健康寿命を延ばす食生活|世界の長寿食研究権威が教える2週間分献立

●がんサバイバーの毎日ごはん|レトルト・コンビニも利用「食べて体力をつけるのが一番大切」

コメントが付けられるようになりました▼

この記事が役に立ったらシェアしよう

  •  

▶コメント

※編集部で不適切と判断されたコメントは削除いたします。
※寄せられたコメントは、当サイト内の記事中で掲載する可能性がございます。予めご了承ください。