2020.05.19   

高木ブーYouTube挑戦への思いを告白「みんなの不安が癒えたらいいな」

 YouTubeの世界に、87歳の大型新人が登場! 5月10日、高木ブーさんが自宅でウクレレを奏でて歌う姿がネット上に公開された。番組名は「【StayHome】高木ブー家を覗いてみよう」。長く続く自粛生活で世の中が元気をなくしている中、ブーさんの歌声と言葉が日本中を癒してくれている。新しいチャレンジへの思いを聞いた。(聞き手・石原壮一郎)

→高木ブーがウクレレの調べにのせて今こそ伝えたいこと

志村について言い足りなかったこともたくさん話せた

 このあいだ、87歳にしてユーチューバーとしてデビューしました。仕組みはよくわかってないんだけど、まわりがやれやれって言うからさ。これまでもネットの動画は見てたけど、要するに自分で動画を作って、みんなに見てもらえるわけだよね。

皆さん元気ですか?と話しかけるYouTubeの画面

YouTubeを開始した高木ブーさん。自宅から動画でウクレレにのせた歌声とメッセージを発信する。画像はイザワオフィス公式チャンネルhttps://www.youtube.com/watch?v=InZK8_qCOekより

 そういうのって誰が見てくれるのかなって心配だったんだけど、あっという間に再生回数が10万とか20万とか行っちゃったらしい。1週間たった段階で22万回ぐらいかな。すごい時代だよね。ここ最近では珍しいほのぼの系のニュースってことで、テレビの朝のワイドショーもいくつか取り上げてくれたみたい。

 今はコロナのことで、みんながいろんな不自由や不安を抱えてる。そんなときに、ウクレレの音色が少しでも見てくれた人の癒しになったとしたら、僕としても嬉しいです。ウクレレは心地良い音色だから、こういう時期にはピッタリなのかもしれない。

 僕のインスタにも「自粛生活で落ち込んでたんですけど、ブーさんの演奏と歌に癒されました」とか「押し入れから久しぶりにウクレレを取り出して、弾いてみました」なんてコメントをたくさんもらってる。嬉しいよね。

 志村(けん)についても4月の追悼番組で言えなかったことも含めて、想いを話すことができた。まだ信じられないし実感が湧かないけどね。

 追悼番組に出た晩に志村が夢に出てきたこと、50年前のボーヤ時代から「高木さん、高木さん」って慕ってくれてたこと、会いたくなったら夢で会えるからあいつはまだ僕の中では生きてるんだってこと……。そして、長さん(いかりや長介)が亡くなったあとに4人でやった寝台車のコントのこと。楽しかったことばっかり思い出すんだよね。

おばあさん姿の志村けんを囲む浴衣姿の高木ブー、仲本工事、加藤茶

高木ブー公式インスタグラム:Boo Takagi @bootakagi85 より

 そんな話をしたあとで、締めくくりに『サヨナラと云わないで』っていうハワイアンの曲を歌った。べつに湿っぽい流れにするつもりはなかったんだけど、何となくこの曲かなって思って。僕も志村にサヨナラなんて言いたくないし、志村だってきっと言われたくないと思うよ。言わないまま、心の中で生きていてもらう。それでいいんじゃないの。

志村けんと高木ブー

高木ブー公式インスタグラム:Boo Takagi @bootakagi85 より

YouTubeでは歌以外のこともできそうで楽しみ

 YouTubeの僕の番組「【StayHome】高木ブー家を覗いてみよう」は、自粛期間中の5月末までは毎週日曜日の朝11時に新しいのを公開します。今、Part2まで公開中かな。6月以降も、ペースはまだ決まってないけど、続けていくつもり。何を歌うか迷っちゃうし、歌以外にもいろんなことができそうだよね。これの撮影が、今のいちばんの楽しみです。

 そして今のいちばんの悩みは、長いあいだ美容院に行けてないこと。絶対に行けないわけじゃないんだろうけど、ちょっと控えちゃうよね。だいぶ伸びてきて、おばあさんみたいになってきちゃった。何を隠そう、僕の髪の毛は全部自前です。引っ張ってもらってもぜんぜんかまわない。

 自分では意識してないんだけど、暇さえあればクシで髪の毛をとかすのが癖になってて、娘のかおるには前から「お父さん、また髪の毛いじってる」って冷やかされてた。そうやって常に刺激を与えてきたから、今でもたくさん残ってるんだって自分では思ってるけどね。

 いや、必要ならカツラもぜんぜんいいと思う。髪の毛の話でまた思い出したけど、志村は少ないほうだったじゃない。若いうちから兆候は現われてたから、どっかのタイミングでカツラにする手はあったんだよ。だけど、長さんがOKしなかった。長さんも少ないほうだったから、たぶん何かポリシーがあったんじゃないかな。だから志村は、コントではさんざんカツラをかぶってたけど、実生活ではありのままを貫いたんだよね。

 なんかまた、余計な話をしちゃったかな。ま、ふたりともあの調子で、笑って許してくれるでしょう。苦情がある場合は、いつかまた再会したときにたっぷり伺います。

「ウクレレの音色で、みなさんに元気を届けたいと思ってます」

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高木ブー(たかぎ・ぶー)

1933年東京生まれ。中央大学経済学部卒。いくつかのバンドを経て、1964年にザ・ドリフターズに加入。超人気テレビ番組『8時だョ!全員集合』などで、国民的な人気者となる。1990年代後半以降はウクレレ奏者として活躍し、日本にウクレレブーム、ハワイアンブームをもたらした。CD『美女とYABOO!~ハワイアンサウンドによる昭和歌謡名曲集~』など多数。著書に『第5の男 どこにでもいる僕』(朝日新聞社)など。5月2日にNHKBSで放送されて大反響だった『外出自粛の夜に~ウクレレでリレー音楽会~』は、NHK総合で5月21日(木)午前1時30分~2時20分(20日深夜)に再放送。YouTube「【StayHome】高木ブー家を覗いてみよう」(イザワオフィス公式チャンネル内)https://www.youtube.com/watch?v=InZK8_qCOekは、5月中は毎週日曜日11時に新番組が公開される。

石原壮一郎(いしはら・そういちろう)

1963年三重県生まれ。コラムニスト。「大人養成講座」「大人力検定」など著書多数。この連載ではブーさんの言葉を通じて、高齢者が幸せに暮らすためのヒントを探求している。

撮影/菅井淳子

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