2016.07.27 |ヘルス

老化と認知症のボーダーラインを専門家が解説!ダウンタウン浜田の場合

 

認知症だと日常生活が困難になってくる

 解説を聞いて、ホッと胸をなで下ろした人も、ますます不安が増した人もいるだろう。

 そもそも「老化による単なるもの忘れ」と「認知症」は何が違うのか。

「単なる老化と認知症は全く異なります。認知症の初期段階では記憶能力が落ちてくるので、自分のもの忘れが増えると認知症を心配されるかたもいますが、認知症だと日常生活が困難になってきます。買い物に行ってもちゃんと帰ってこられる、劇や映画の日時を覚えていてその場所に行けるというようであれば、心配はありません」(東京都健康長寿医療センター研究所老化脳神経科学研究部長・遠藤昌吾さん)

「またやっちゃった」――自覚があるうちはまだ大丈夫

 私たちは、何かを記憶するだけでなく、日常生活で無意識のうちに、常に脳を使っている。年をとると体力や視力が衰えてくるのと同じで、脳の機能も老いていくのは当然のことだ。

「単に歩くだけでも、脳の機能をものすごく使っています。視界に入ったものを認識したり、障害物にあたらないよう周りに注意を払ったり、転ばないよう体を動かすのも、すべて脳の機能です。また、年をとると体形も変わって身体機能も衰えます。30~40代でも20代の頃に比べると同じような動きはできないので、若い頃よりもっと集中して行動しています」(遠藤さん)

 1つの行動に集中してしまうがゆえに、もう1つの用事や約束などを忘れてしまう。それは自然現象なのかもしれない。

「浜田さんに限らず主婦のかたもそうですが、忙しくていろいろなことを同時並行で作業していると、新しい情報がどんどん入ってくるので、前の情報を忘れやすくなります。家事、育児、仕事と並列的にいろんなことをやっていると、想像以上に脳に負担がかかっていて大きなストレスになっています」(遠藤さん)

 また、認知症になってしまった場合、気づくのは本人ではなく周りの人であることが多い。

「間違ったり忘れたりしても、周囲から指摘されて“あ、そうだった”と思い出せるなら普通のもの忘れなので、大丈夫です。認知症の場合は指摘されても全く何のことか思い出せません。症状が進んでくると、“私の記憶のほうが正しい”とだんだん頑固になってくるのも特徴のひとつです」(山本さん)

認知症は早期発見、早期治療が鉄則

 誰かに間違いを指摘されても、自分では間違っていないと思う。もの忘れを指摘されても全く思い出せない。それが続くと、不安になり疑心暗鬼になり、イライラする――それが認知症の初期によく見られる症状で、自分自身で危ないなぁ、またやっちゃったと自覚症状があるうちはまだ安心なのだという。

 それでも、老化にしろ認知症にしろ症状は徐々に進行していくがゆえに、その境界線は極めて曖昧で不安を抱えている人は多い。「認知症を発症した場合、早期であるほど進行を遅らせる治療が有効になります」(山本さん)と言うように、早期発見・早期治療が鉄則だ。

※女性セブン2016年2月11日号

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