2018.07.07 |暮らし   

認知症対策に特化した介護付有料老人ホーム<後編>

フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘

 認知症が進んでいくにつれ、自宅で介護する家族への負担は増えていく。仕事や家事、子育てと忙しく時間に追われながら介護をしている人も多い。1人で認知症の配偶者や親の介護をし、精神的にも肉体的にも限界に近い日々を何とかこなしているという声も聞く。

→この記事の<前編>を読む

フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘の日の光が差す中庭

中央が中庭になっており建物全体に日が入る「フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘」

<前編>では「フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘」が強化している認知症に対する取り組みを紹介した。今回の<後編>ではリハビリ体制やフロア担当制、ユニットケア方式などについてご紹介していく。

作業療法士2名が常勤する手厚いリハビリ体制

 フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘では、認知症ケアと同じようにリハビリにも力を入れている。リハビリには「個別リハビリ」、「生活リハビリ」、「集団リハビリ」、「作業療法」の4つがある。個別リハビリでは機能訓練指導員が個別に評価を行い、リハビリ計画書を作成する。そこでは「できること」が重視され、生活リハビリの実施プログラムへとつながっている。また、そのリハビリ計画書に基づいて、介護スタッフ、看護師が毎日、日常動作に対するサポートを行う。

「リハビリしている姿を他の人に見られたくないという方もいらっしゃいます。そのために機能訓練指導員として作業療法士が2名常勤し、個別で対応できるようにしています。強制ではなく、ご自身がやりたいという気持ちになるような環境作りをしているのが私たちのリハビリの特徴です」(フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘・ホーム長の岡園貴子さん)

スタッフ手作りの的。ボールを投げて楽しみながらリハビリができる

 集団リハビリとして行われているのは、フロアごとの週1回の体操や筋力・バランスの訓練だ。決まった時間・場所に集まることは生活のリズムを作るという効果がある。また、認知症の人には他の人と触れ合うこと自体に意味があるという。

 作業療法のメニューには習字や手芸などのアクティビティ、計算・漢字ドリルなど様々なものが用意され、入居者が興味を持ったものを選べるようになっている。これらの活動で期待されているのは、認知機能の低下予防や精神面の活性化だ。

歩行訓練をするスペース。無理なことはせず、一人ひとりのペースに合わせていく

フロア担当制とユニットケア方式の意味

 フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘のきめ細かい認知症ケアやリハビリを支えているのが、フロア担当制とユニットケア方式だ。

 1階と4階が比較的元気な方、2階が重介護・医療の必要な方、3階が認知症の方という区分けをし、各階の担当スタッフを決めている。そうすることで、入居者は事情をよく把握した顔なじみのスタッフからケアを受けることができる。こういった仕組みが機能しているからこそ、ホーム長の岡園さんの「みんなが幸せになる介護」という理念に共感する士気の高いスタッフが活躍できるのだ。

居室には介護用ベッド、エアコン、カーテン、照明、クローゼット、エアコンなどが備え付けられている

居室のトイレには手すりがあり、車椅子でも使える広さが確保されている

介護サービスの質を徹底的に高めていくための努力

「自宅介護で苦労していたご家族と入居された方が笑顔で会うことを目指しています。介護をすることでできてしまったわだかまりが、こちらで暮らすことによってなくなり、本来のいい関係になることが私たちにとってうれしいことなんです」(ケアマネジャーの小堀佐代子さん)

入居者一人ひとりに寄り添うケアマネジャーの小堀さん

 フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘の介護職員の常勤比率は94.4%で派遣スタッフはゼロ。また、介護職員のうち国家資格である介護福祉士資格所有者の割合は63.4%と高い。さらに、入居者と介護に関わるスタッフの人員配置は2.1:1と法定基準の3:1より手厚い体制を整えている。

 自宅での認知症介護に悩んでいる方はぜひ一度、相談をしてみてほしい。しっかりと耳を傾け、誠実に対応してくれるはずだ。

入居者、家族、スタッフの強いつながりを感じる施設だ

撮影/津野貴生

→この記事の<前編>を読む

【データ】
施設名:フローレンスケア聖蹟桜ヶ丘
公式WEBサイト:http://www.good-care.jp/facilities/seisekisakuragaoka/
所在地:東京都府中市日新町5-53-1
最寄駅:
【1】京王線「中河原駅」よりちゅうバス(四谷六丁目ルート)乗車、「日新町5丁目」バス停下車、徒歩0分。または京王バス(中02都営泉2丁目行き)乗車、「三屋通り南」バス停下車、徒歩4分
【2】京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」・JR中央線「国立駅」・JR南武線「谷保駅」より、京王バス(国立18系統)「公会堂前」バス停下車、徒歩9分
類型:介護付有料老人ホーム
運営主体:工藤建設株式会社
敷地面積:2239.46平方メートル
延床面積:4584.64平方メートル
室数:96室(106名)
入居要件:概ね65歳以上で要支援以上の方
構造:本館は鉄筋コンクリート造4階建て、別館は鉄筋コンクリート造2階
開設年月日:2007年7月1日
料金:入居一時金+月額利用料(入居一時金なしのプランもあり)
●Aタイプ(18.75~20.13平方メートル)
【1】月払いプラン/入居一時金0円、月額利用料29万8600円(内訳は管理費9万1800円、食費6万4800円、家賃相当額14万2000円)
【2】前払金プラン1/入居一時金432万円、月額利用料24万6600円(内訳は管理費9万1800円、食費6万4800円、家賃相当額9万円)
【3】前払金プラン2/入居一時金672万円、月額利用料19万6600円(内訳は管理費9万1800円、食費6万4800円、家賃相当額4万円)
【4】前払金プラン3/入居一時金864万円、月額利用料15万6600円(内訳は管理費9万1800円、食費6万4800円、家賃相当額0円)
※他にBタイプ(25.5平方メートル)、Cタイプ(27.7~27.9平方メートル)があり、Aタイプ同様に4つのプランがある。Cプランには夫婦で住む場合のプランもあり。

※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。

【このシリーズのバックナンバー】

●贅沢で多様な共用空間を備えた介護付有料老人ホーム<前編>

●贅沢で多様な共用空間を備えた介護付有料老人ホーム<後編>

●リハビリと看取りに力を入れる介護付有料老人ホーム<前編>

●リハビリと看取りに力を入れる介護付有料老人ホーム<後編>

●小田急沿線で「住まい」にこだわるサービス付き高齢者向け住宅<前編>

●小田急沿線で「住まい」にこだわるサービス付き高齢者向け住宅<後編>

●充実した介護体制を備えるサービス付き高齢者向け住宅<前編>

●充実した介護体制を備えるサービス付き高齢者向け住宅<後編>

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