2018.07.29 |ヘルス    1

50才からの最強健康法 パワーウオーキングなど厳選5つ

 超高齢化社会を迎え、「人生100年時代」ともいわれる現代。国立社会保障・人口問題研究所の女性人口の将来推計によれば、2020年には女性の2人に1人が50才以上になるという。人生の折り返しともいえる50才は、健康の面でも注目されている。

「女性の50才前後は更年期の始まりで体のバランスが大きく変わる時期です。この時期に健康を意識した生活習慣を身につけることで、50代以降の人生は大きく変わります。“まだ大丈夫”ではなく、“やるなら今”なのです」

 そう語るのは、著書『50歳からはじめる 最強の健康法』(宝島社)が話題の医療ジャーナリスト・伊藤隼也さん。

 最新医学で学ぶ「50才からの最強健康法」を伊藤さんが案内する。

中年女性がふたりでウオーイングしている画像

1.5倍速く歩くパワーウォーキングほか、すぐに始めたい最強健康法(写真/アフロ)

  * * *

1:歩き方編

 50才からの健康法の基本となるのがウオーキング。

「最近は健康志向の高まりでウオーキングに励む女性をよく見かけますが、重要なのは歩く速度。ゆったりと歩くと実は効果が薄いんです」(伊藤さん、以下「」内同)

 おススメは通常のウオーキングより1.2~1.5倍ほど速度を上げる「パワーウォーキング」だ。

「ドイツ発祥の健康法で心肺機能が高まり、うつや認知症、心筋梗塞などの循環器疾患、糖尿病などの予防になると世界中で報告されています。方法は姿勢をまっすぐにして、腕を90度に曲げて大きく振る。軽く息が切れる程度のスピードを保つのがポイントです」

 これを1日30~40分、週3~4回続けたい。

 大股で颯爽と歩けば、認知症予防にもなる。東京都健康長寿医療センター研究所の谷口優さんの報告では、普通に歩いた時の歩幅が狭い女性は、広い女性に比べて認知症になるリスクが5.8倍高かった。

「歩くことには“脳が周辺状況を把握して運動を命令する”という高度な指令系統があります。『身長×0.45』を目安に、やや大股で早歩きすればボケ防止にもなります」

 ちなみに身長150cmの女性の理想的歩幅は約67cmだ。

2:目編

 50才になると避けられないのが目の疲れ。この時、「洗眼液でスッキリしよう」と目を洗い流すことはNGだ。

「涙にはたんぱく質やミネラルなど目を守るための成分がたくさん含まれています。目を洗うと、そうした成分が洗い流されて目の表面が無防備な状態になり、ドライアイの原因にもなる。ゴミなどの異物が入った時以外は目を洗い流すことは避けるべきです」

 目が乾いたり、花粉などが入った場合は、まばたきを繰り返して涙の量を増やすことが得策となる。

「涙を流すと心身がリラックスして疲労やストレスを緩和させるとの研究もあります。何かと忙しくストレスのたまる50代こそ、たまには悲しい映画やドラマを見て涙を流し、気持ちをスッキリさせる『涙活』をしてみては」

3:口編

歯磨きをする女性の画像

口腔内の状況は健康寿命に大きくかかわる(写真/アフロ)

 口腔内の状況は、健康寿命に大きくかかわる。

「そこで多くの人は『歯』を気にしますが、実はカギを握るのは『舌』なんです」

 年を取ると舌や周りの筋力が低下して、さまざまな悪影響が出る。例えば、飲み込む際に気道を防ぐことができず、食べ物が食道ではなく気道に入る。この「誤嚥」により肺炎を起こすのが誤嚥性肺炎で、高齢者の死因の上位にランクする。

「年を取るとむせる回数が増えるのはこのためです。舌の筋力は健康長寿と関連するため、“舌ヂカラ”が重要なんです。舌は筋肉と同じで鍛えられるため、50代のうちから『舌トレ』で強化しておきましょう」

 舌トレは難しくない。むしろ女性が得意なものばかりだと伊藤さんは指摘する。

「発声と嚥下は同じ部分の筋肉を使います。舌を鍛えて飲み込む力を高めるには、大きな音声を出してカラオケをしたり、なるべく声を張って井戸端会議をすることがおススメ。『おしゃべり』や『カラオケ好き』を夫にとやかく言われたら、『フン、健康長寿のためにやっているのよ』と言い返してください(笑い)」

4:睡眠編

 健康長寿に良質の眠りは欠かせないが、50才を過ぎると少しずつ睡眠が浅くなったり、なかなか眠れなくなったりするもの。よりよく眠るためのカギが副交感神経の働きだ。

「体の状態を司る自律神経には、緊張モードで活性化する交感神経とリラックスモードで活性化する副交感神経があります。睡眠中は交感神経の活動が弱まり、副交感神経が優位になって心臓の拍動や血圧が低下する一方、胃酸の分泌が高まり胃腸の消化活動が促され、体がリセットされる。良質の眠りのためには、睡眠前に副交感神経のスイッチをオンにすることが大切です」(伊藤さん、以下「」内同)

 自律神経は自分の意思とは無関係に自動的に体の機能を調整する。しかし自律神経の働きの中で唯一、人間が意識的に働きかけられる行為が「呼吸」である。 

「交感神経は息を吸い込む時、副交感神経は息を吐き出す時に活性化されます。なので寝床に入ったら意識しながら息をフーッと細く、長く吐き出す。6秒ほどかけてゆっくりと意識しながら息を吐き切り、その後2秒ほどで息を吸って、また6秒ほどで吐き出すことをイメージしてください」

5:食事編

食事をする初老の女性の画像

食生活も見直しを(写真/アフロ)

「女性は50代から閉経によるホルモンバランスの変化で骨がもろくなり、骨粗鬆症や骨折のリスクが増します。これを避けるには食生活を見直すのがいちばんです」

 2017年に近畿大や大阪医大の研究グループが高齢者に多くみられる「大腿骨近位部骨折」の人口10万人当たりの発生率を都道府県別に算出すると、「西高東低」の傾向がクッキリと出た。

 女性で兵庫、和歌山、沖縄、大分、奈良。男性で沖縄、長崎、和歌山、佐賀と西日本の骨折率が高い一方、男女とも秋田、青森、岩手などの東日本勢の数値が低かったのだ。

「要因の1つとされるのが食生活の違いです。一般に骨を強くするのはカルシウムと思われていますが、実はビタミンK(納豆、ほうれん草など)、ビタミンD(さんま、干ししいたけなど)などの働きも大きい。西日本在住の人ほど日頃から納豆やさんま、干ししいたけなどを積極的に摂取してほしい

 また、日本では長らく「植物油=体にいい説」が信奉されてきたが、近年の研究でこの神話は覆された。

「最近の研究では、ひまわり油や大豆油などオメガ6系植物油の過剰な摂取が動脈硬化を進めることが常識になりつつあります。一方で青魚など『魚の油』は中性脂肪を減らして動脈硬化を防いだり、脳血流を増やして認知症を防ぐ効果があるとされています。“植物油より魚の油”が健康長寿を導く新常識です」

 人間の体は食べたものでできている。50才からこそとりわけ食事には気を配りたい。

※女性セブン2018年8月2日号

【関連記事】

●朝のジョギングや減塩…体にいいはずの健康法が実は非常識!?

●老舗健康雑誌の特集で大注目!「オクラ水」健康法とは?

●黒柳徹子実践の睡眠法「二度寝」 高齢者には理に適っている

コメントが付けられるようになりました▼

この記事が役に立ったらシェアしよう

  •  1

▶コメント

※編集部で不適切と判断されたコメントは削除いたします。
※寄せられたコメントは、当サイト内の記事中で掲載する可能性がございます。予めご了承ください。

  1. より:

    『涙活』という言葉を初めて聞きました。いいですね、『涙活』。

    悲しい映画だと落ち込みそうなので、感動ものの映画を観て涙しようと思いました。

    0